行列式

明日、土用の丑の日。
なので、世間ではうなぎを食べるようですが・・・

そもそも、何故うなぎなのか。
ビタミンA、B1、B2、D、EやDHA、EPAなんかが含まれてて、
夏バテ予防にはちょうどいい、ってのもありますけど・・・

まあ、そんなことを気にせずに、私は今日、すき家で食べてきました。
だって、明日から合宿で、好きなものを食べられなくなりますので・・・



さて、久しぶりに知恵袋を見てみました。
久しぶりに大学数学に挑戦するので、まずは肩慣らしにコレくらいで・・・




次の行列式の値を求めよ。
(1)
$
\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 2 & 0 \\
-2 & 1 & 1 & -2 \\
0 & 1 & 2 & 0 \\
3 & -1 & 0 & 3
\end{array}
\right|
$

(2)
$
\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 1 & 0 \\
3 & 2 & 2 & 2 \\
2 & 2 & 3 & -2 \\
-1 & 2 & -4 & 3
\end{array}
\right|
$



では、解答を。

(1)
$
\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 2 & 0 \\
-2 & 1 & 1 & -2 \\
0 & 1 & 2 & 0 \\
3 & -1 & 0 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 2 & 0 \\
0 & 3 & 5 & -2 \\
0 & 1 & 2 & 0 \\
0 & -4 & -6 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=\left|
\begin{array}{rrr}
3 & 5 & -2 \\
1 & 2 & 0 \\
-4 & -6 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=-\left|
\begin{array}{rrr}
1 & 2 & 0 \\
3 & 5 & -2 \\
-4 & -6 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=-\left|
\begin{array}{rrr}
1 & 2 & 0 \\
0 & -1 & -2 \\
0 & 2 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=-\left|
\begin{array}{rr}
-1 & -2 \\
2 & 3
\end{array}
\right|
$
$=-\{(-1)\times3-2\times(-2)\}$
$=-1$
である。

(2)
$
\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 1 & 0 \\
3 & 2 & 2 & 2 \\
2 & 2 & 3 & -2 \\
-1 & 2 & -4 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=\left|
\begin{array}{rrrr}
1 & 1 & 1 & 0 \\
0 & -1 & -1 & 2 \\
0 & 0 & 1 & -2 \\
0 & 3 & -3 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=\left|
\begin{array}{rrr}
-1 & -1 & 2 \\
0 & 1 & -2 \\
3 & -3 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=-3\left|
\begin{array}{rrr}
1 & 1 & -2 \\
0 & 1 & -2 \\
1 & -1 & 1
\end{array}
\right|
$
$
=-3\left|
\begin{array}{rrr}
1 & 1 & -2 \\
0 & 1 & -2 \\
0 & -2 & 3
\end{array}
\right|
$
$
=-3\left|
\begin{array}{rr}
1 & -2 \\
-2 & 3
\end{array}
\right|
$
$=-3\{1 \times 3 - (-2) \times (-2)\}$
$=3$
である。

フェルマーの小定理

すっかりご無沙汰となっていた、このブログ。
17ヶ月ぶりの更新のようです。

なぜ、更新していなかったのか??
単純な理由です。
仕事が忙しかったから。

前回の投稿の後、職場を3月いっぱいで退職し、
別な県の同業種に転職していたので・・・

また、気が向いたら、更新していこうかと思います。
多分、誰も見ていないようなブログなのですが。


さて、先日の実用数学技能検定の2級で出題された、以下の問題。



正の整数 $n$ の性質について述べた次の $4$ つの文 (ア)$\sim$(エ) について考えます。

$
\begin{array}{ll}
(ア) & n^3-n は必ず 3 で割り切れる。 \\
(イ) & n^5-n は必ず 5 で割り切れる。 \\
(ウ) & n^7-n は必ず 7 で割り切れる。 \\
(エ) & n^9-n は必ず 9 で割り切れる。
\end{array}
$

この中に $1$ つだけ正しくない文があります。それは (ア)$\sim$(エ) のどれですか。
$1$ つ選び、その文が正しくないことを示しなさい。



この問題自体はそんなに難しくない。
例えば、

$n^3-n = n(n-1)(n+1)$

より、連続する $3$ つの整数の積なので $3$ の倍数である。

$n^5-n = n(n^4-1)$ 
$=n(n^2-1)(n^2+1)$ 
$=n(n-1)(n+1)(n^2+1)$ 

より、$n\equiv 0, \pm1 \pmod{5}$ のときは $5$ の倍数である。
$n\equiv\pm2$ のとき、

$n^2+1\equiv (\pm2)^2+1$ $\pmod5$ 
$=4+1$ 
$\equiv 0$ $\pmod5$ 

より $5$ の倍数である。

以上より、$n^5-n$ は $5$ の倍数である。


などなどのように、具体的に考えていけば簡単に証明できる。

だが、折角なので、この問題の背景にある数学的な事実を確認しておこう。


Fermat's Little Theorem(フェルマーの小定理)
$p$ を素数とし, $\gcd(a, p)=1$ とする。このとき、
$a^{p-1}\equiv 1 \pmod{p}$ 
が成り立つ。


これと同値な条件式 $a^p \equiv a \pmod{p}$ を証明する。

そのために、以下の補題を証明する。


Lemma.1. 
$p$ を素数とし、$k$ を $1$ 以上 $p$ 未満の整数とすると、二項係数 ${}_p\mathrm{C}_k$ は $p$ の倍数である。

証明
二項係数の定義は 
${}_p\mathrm{C}_k = \frac{p!}{k!(p-k)!}$ 
である。ここで $p$ は素数なので、$k!$, $(p-k)!$ は $p$ の倍数ではない。よって ${}_p\mathrm{C}_k$ は $p$ で約分できないので、Lemma.1. が成り立つ。

Lemma.2. 
$p$ を素数とする。このとき、
$(m+1)^p \equiv m^p+1$ $\pmod{p}$ 
が成り立つ。

証明
二項定理より、
$(m+1)^p = m^p+{}_p\mathrm{C}_1m^{p-1}+\cdots+{}_p\mathrm{C}_im^{p-i}+\cdots+{}_p\mathrm{C}_{p-1}m^1+1$ 
$\equiv m^p+1$ $\pmod{p}$ 
であるので、Lemma.2. が成り立つ。

この Lemma.2 を繰り返し用いて Fermat's Little Theorem を証明する。

証明
$a^p = \{(a-1)+1\}^p$ 
$\equiv (a-1)^p+1$ $\pmod{p}$ 
$=\{(a-2)+1\}^p+1$ 
$\equiv (a-2)^p+2$ $\pmod{p}$
          $\vdots$ 
$= (1+1)^p+(a-2)$ 
$\equiv 1^p+(a-1)$ $\pmod{p}$ 
$= a$ 
より成り立つ。


この定理より、$p$ が素数かつ $\gcd(p, n)=1$ のとき、$n^p-n$ は $p$ の倍数であることが分かる。
さらに $\gcd(p, n)\neq1$ のときは $p$ が素数であることから $n$ が $p$ の倍数のときであるので、$n=pk$ ($k$ は整数)と表すことができるので、
$n^p-n = n(n^{p-1}-1)$ 
より、$n$ の倍数であるので $p$ の倍数である。

以上より、前述の問題の答えとしては、$p$ が素数である(ア)、(イ)、(ウ)は正しいと言える。
だが、この定理から(エ)が正しくないとは言えないので、反例を探す必要がある。

実際に、$n=2$ のとき 
$2^9-2 = 512-2$ 
$= 510$ 
であり、
$5+1+0=6$ 
であるので $9$ の倍数ではないことが分かる。