本日、本校の授業研究会がありました。
私も、教員生活はそんなに長くないのですが、
初めての研究授業担当者となりました。
まあ、初めてだったので、よく分からず・・・
というか、先先週末、先週末と連続で部活の大会があり、
しかもその間に部活の主顧問が、アキレス腱をブッチ切るという・・・
言い訳をするわけではありませんが、
はっきり言うと、準備する時間が十分では・・・
それよりも、指示がちょっといただけない。
10月になってから教務課から出されたテーマが、
「新指導要領の評価の観点に即した授業」って・・・
他の教科は分かりませんが、少なくとも数学科は
年度の初めに評価方法については決まっている。
それを、研究授業だからと言って覆す、
というのもなんともおかしな話ですし・・・
実際には評価はしないけど、とりあえず
研究授業だから考えてみましょう、ってのも・・・
そんなことよりも、時期をなんとかできないのですかね??
前述の通り忙しかったのもそうですけど、それ以上に
数学科としては、時期が同じになれば、大体は
やってる内容も同じになってしまいますし・・・
そうすると、授業をやる人が違っても、
やる内容は似たものになってくる・・・
まあ、そんなこんな言いながらも、
私、教務課長補佐なんですよね・・・
って事で、今日の研究授業での課題に出した問題。
問題、というか、等比数列の和の公式から因数分解の公式を導出する、というもの。
初項 $a$, 公比 $r$ である等比数列の, 初項から第 $n$ 項までの和は
\[
S_n=\frac{a(1-r^n)}{1-r}
\]
で与えられる.
この式で, $a=1$, $r=x$ とすると,
\begin{align*}
\frac{x^n-1}{x-1} &= x^{n-1}+x^{n-2}+\dots+x^2+x+1
\end{align*}
を得る.
これより,
\begin{align*}
x^n-1 &= (x-1)(x^{n-1}+x^{n-2}+\dots+x^2+x+1)
\end{align*}
を得る.
これを使うのが、後々“数学的帰納法”を学んだ際に出題する予定の、
以下のような証明問題の別解の解説で。
任意の自然数 $n$ に対して, $13^n-8^n$ が $5$ の倍数であることを証明せよ.
高校で学ぶ数学的帰納法を使った証明方法といえば・・・
(i) $n=1$ のときに成り立つことを確認する.
(ii) $n=k$ のときに成り立つと仮定して, $n=k+1$ のときにも成り立つことを示す.
以上より, すべての自然数 $n$ に対して成り立つ.
というもの。
大学入試でも、基本的にはこんなものなのですが・・・
前述の問題は、これよりも難しいかと。
(証明)
(i) $n=1$ のとき,
\begin{align*}
13^1-8^1 &= 13-8 \\
&= 5
\end{align*}
より成り立つ.
(ii) $n=2$ のとき,
\begin{align*}
13^2-8^2 &= 169-64 \\
&= 105 \\
&= 5 \times 21
\end{align*}
より成り立つ.
(iii) $n=k-1$, $n=k$ のときに成り立つと仮定する.
即ち, 整数 $a$, $b$ を用いて
\begin{align*}
13^{k-1}-8^{k-1} &= 5a & 13^k-8^k &= 5b
\end{align*}
と表すことができる.
更に, 対象式と漸化式でも行った計算と同様に
\begin{align*}
(13+8)(13^k-8^k) &= 13^{k+1}-13 \times 8^k+8 \times 13^k - 8^{k+1} \\
&= 13^{k+1}-8^{k+1}+8\times13\times(13^{k-1}-8^{k-1}) \\
13^{k+1}-8^{k+1} &= 21(13^k-8^k)+104(13^{k-1}-8^{k-1}) \\
&= 21\times5b+104 \times 5a \\
&= 5(21b+104a)
\end{align*}
であり, $21b+104a$ は整数であるので, $n=k+1$ のときも成り立つ.
(i), (ii), (iii) より, すべての自然数 $n$ に対して成り立つ.
(証明終)
というような証明になりまして・・・
何が難しいかと言いますと、(高校で学ぶ)数学的帰納法の常識である、
$n=k$ のときを仮定して $n=k+1$ を証明する、ではない。
漸化式で言うところの、$2$ 項間漸化式ではなく、$3$ 項間漸化式である。
ただ、(高校生が証明するには)難しい問題ではあるが、
この証明の別解としましては・・・
(証明)
$n=1$ のとき,
\begin{align*}
13^1-8^1 &= 13-8 \\
&= 5
\end{align*}
より成り立つ.
$n>1$ のとき,
\begin{align*}
13^n-8^n &= (13-8)(13^{n-1}+13^{n-2}\times8+13^{n-3}\times8^2+\dots+13\times8^{n-2}+8^{n-1}) \\
&= 5(13^{n-1}+13^{n-2}\times8+13^{n-3}\times8^2+\dots+13\times8^{n-2}+8^{n-1}) \end{align*}
であり, $(13^{n-1}+13^{n-2}\times8+13^{n-3}\times8^2+\dots+13\times8^{n-2}+8^{n-1})$ は整数であるので成り立つ.
(証明終)
数学をちゃんと分かっていると、$n=1$ と $n>1$ で分ける必要もなくなるのだが、
高校生がこれを分かるには、少し難しいのかも知れないな・・・
って事で分けて証明しているが、本当は分けなくても証明できるのです。
なんとも、因数分解って、便利ですよね。
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