数学好きの私“いっし”が、その日の出来事やその感想に加え、その日に解いた数学の問題(主に入試問題かな?)を載せていきます。 検算とかはあまりしないので、誤り等があったらどんどんご指摘ください。
東京大学・理系(2017年)
土曜日、夏休みの疲れが溜まってたからか、18時間ほど寝て過ごしました。
日曜日、私が愛用しているオーダーメイド枕のメンテナンスに行って、そのままヨドバシカメラで空気清浄機を購入してきました。
部屋の中が少々埃っぽかったので、これで少しは環境が改善されるでしょう・・・かね??
では、本日も東京大学の問題でいきましょう。
複素数平面上の原点以外の点 $z$ に対して, $w=\frac1z$ とする.
(1) $\alpha$ を $0$ でない複素数とし, 点 $\alpha$ と原点 $O$ を結ぶ線分の
垂直二等分線を $L$ とする. 点 $z$ が直線 $L$ 上を動くとき, 点 $w$ の軌跡は円から $1$ 点を除いたものになる. この円の中心と半径を求めよ.
(2) $1$ の $3$ 乗根のうち, 虚部が正であるものを $\beta$ とする. 点 $\beta$ と点 $\beta^2$ を結ぶ線分上を点 $z$ が動くときの点 $w$ の軌跡を求め, 複素数平面上に図示せよ.
(1)
点 $z$ は直線 $L$, 即ち点 $\alpha$ と原点 $O$ を結ぶ線分の垂直二等分線上を動くので,
$|z-\alpha| = |z-0|$
$|z-\alpha| = |z|$
が成り立つ.
また, 定義より
$w = \frac1z (z\neq0)$
$z = \frac1w (w\neq0)$
であるので, $\alpha\neq0$ より
$\left|\frac1w-\alpha\right| = \left|\frac1w\right|$
$|1-w\alpha| = 1$
$|w\alpha-1| = 1$
$\left|w-\frac1\alpha\right| = \left|\frac1\alpha\right|$
を得るので, 中心 $\frac1\alpha$, 半径 $\left|\frac1\alpha\right|$ の円のうち, $w\neq0$ の部分である.
(2)
$\beta$, $\beta^2$ を通る直線上を $z$ が動くときは, (1) において
$\alpha=-1$ としたものの一部となるので,
中心 $-1$, 半径 $1$ の円の一部である.
点 $\beta$ と点 $\beta^2$ を結ぶ線分上を動くとき,
$\mathrm{Re}(z) = -\frac12$
$\mathrm{Im}(z) = \sin\theta$ $\left(\frac23\pi\le\theta\le\frac43\pi\right)$
と表すことができる.
これより,
$\arg(z) = \theta$ $\left(\frac23\pi\le\theta\le\frac43\pi\right)$
$\arg(w) = \arg\left(\frac1z\right)$
$= -\theta$
であるので,
$-\frac43\pi\le\arg(w)\le-\frac23\pi$
である.
以上より, 下図の太線の部分(両端を含む)である.
東京大学・理系(2017年)
本日、部活の大会の引率で、1日出張でした。
何の競技かは伏せておきますが、会場では丸1日、暇で暇で・・・
そんなわけで、今日も昨年の東京大学の問題です。
座標平面上で $x$ 座標と $y$ 座標がいずれも整数である点を格子点という.
格子点上を次の規則に従って動く点 $P$ を考える.
(a) 最初に, 点 $P$ は原点 $O$ にある.
(b) ある時刻で点 $P$ が格子点 $(m, n)$ にあるとき, その $1$ 秒後の点 $P$ の位置は, 隣接する格子点 $(m+1, n)$, $(m, n+1)$, $(m-1, n)$, $(m, n-1)$ のいずれかであり, また, これらの点に移動する確率は, それぞれ $\frac14$ である.
(1) 点 $P$ が, 最初から $6$ 秒後に直線 $y=x$ 上にある確率を求めよ.
(2) 点 $P$ が, 最初から $6$ 秒後に原点 $O$ にある確率を求めよ.
(1)
直線 $y=x+b$ を $L_b$ と呼ぶことにする.
点 $P$ が直線 $L_n$ 上にあるとき, その $1$ 秒後に $L_{n+1}$ 上,
$L_{n-1}$ 上にある確率はそれぞれ $\frac12$, $\frac12$ である.
$6$ 秒後に直線 $y=x$, 即ち $L_0$ 上にある為には, $6$ 回の移動のうち $3$ 回は
添字が増え, 残りの $3$ 回は添字が減るということなので, 求める確率は
${}_6\mathrm{C}_3 \times \left(\frac12\right)^3 \times \left(\frac12\right)^3$
$= \frac{5}{16}$.
(2)
同様に, $6$ 秒後に直線 $y=-x$ 上にある確率も $\frac{5}{16}$ である. $6$ 秒後に原点 $O$ にいるということは $y=x$ 上かつ $y=-x$ 上にあるということであり, $y=x$ に平行な直線についてと $y=-x$ に平行な直線についての移動は独立なので, 求める確率は
$\frac{5}{16} \times \frac{5}{16} = \frac{25}{256}$.
単純に考えると、とても簡単な問題でしたね。
(2) を求める際に、(1) の結果をこんな風に使えるか、厳密な証明をしなくてはいけないとは思うのですが、ここら辺は曖昧な感じでもいいのかな、なんて思います。
一応、独立っていう考え方をしてやれば、証明も自明ですけどね・・・
何の競技かは伏せておきますが、会場では丸1日、暇で暇で・・・
そんなわけで、今日も昨年の東京大学の問題です。
座標平面上で $x$ 座標と $y$ 座標がいずれも整数である点を格子点という.
格子点上を次の規則に従って動く点 $P$ を考える.
(a) 最初に, 点 $P$ は原点 $O$ にある.
(b) ある時刻で点 $P$ が格子点 $(m, n)$ にあるとき, その $1$ 秒後の点 $P$ の位置は, 隣接する格子点 $(m+1, n)$, $(m, n+1)$, $(m-1, n)$, $(m, n-1)$ のいずれかであり, また, これらの点に移動する確率は, それぞれ $\frac14$ である.
(1) 点 $P$ が, 最初から $6$ 秒後に直線 $y=x$ 上にある確率を求めよ.
(2) 点 $P$ が, 最初から $6$ 秒後に原点 $O$ にある確率を求めよ.
(1)
直線 $y=x+b$ を $L_b$ と呼ぶことにする.
点 $P$ が直線 $L_n$ 上にあるとき, その $1$ 秒後に $L_{n+1}$ 上,
$L_{n-1}$ 上にある確率はそれぞれ $\frac12$, $\frac12$ である.
$6$ 秒後に直線 $y=x$, 即ち $L_0$ 上にある為には, $6$ 回の移動のうち $3$ 回は
添字が増え, 残りの $3$ 回は添字が減るということなので, 求める確率は
${}_6\mathrm{C}_3 \times \left(\frac12\right)^3 \times \left(\frac12\right)^3$
$= \frac{5}{16}$.
(2)
同様に, $6$ 秒後に直線 $y=-x$ 上にある確率も $\frac{5}{16}$ である. $6$ 秒後に原点 $O$ にいるということは $y=x$ 上かつ $y=-x$ 上にあるということであり, $y=x$ に平行な直線についてと $y=-x$ に平行な直線についての移動は独立なので, 求める確率は
$\frac{5}{16} \times \frac{5}{16} = \frac{25}{256}$.
単純に考えると、とても簡単な問題でしたね。
(2) を求める際に、(1) の結果をこんな風に使えるか、厳密な証明をしなくてはいけないとは思うのですが、ここら辺は曖昧な感じでもいいのかな、なんて思います。
一応、独立っていう考え方をしてやれば、証明も自明ですけどね・・・
東京大学・理系(2017年)
予定通り、東京大学の問題です。
更新ペースも予定通りです。
$\sin$ とか $\cos$ とか出てきて、数学 III の微積の問題、のように見えますが、数学 II までの内容で十分に解けますね。
実数 $a$, $b$ に対して
$f(\theta) = \cos3\theta+a\cos2\theta+b\cos\theta$
とし, $0<\theta<\pi$ で定義された関数
$g(\theta) = \frac{f(\theta)-f(0)}{\cos\theta-1} $
を考える.
(1) $f(\theta)$ と $g(\theta)$ を $x=\cos\theta$ の整式で表せ.
(2) $g(\theta)$ が $0<\theta<\pi$ の範囲で最小値 $0$ をとるための $a$, $b$ についての条件を求めよ.
また, 条件をみたす点 $(a, b)$ が描く図形を座標平面上に図示せよ.
---解答例---
(1)
加法定理より
$\cos2\theta = 2\cos^2\theta-1$,
$\cos3\theta = \cos(\theta+2\theta)$
$= \cos\theta\cos2\theta-\sin\theta\sin2\theta$
$= \cos\theta(2\cos^2\theta-1)-2\cos\theta(1-\cos^2\theta)$
$= 4\cos^3\theta-3\cos\theta$
より,
$f(\theta) = 4\cos^3\theta-3\cos\theta+a(2\cos^2\theta-1)+b\cos\theta$
$= 4x^3+2ax^2+(b-3)x-a$,
$g(\theta) = \frac{4x^3+2ax^2+(b-3)x-a-\{4+2a+(b-3)-a\}}{x-1}$
$= \frac{4(x^3-1)+2a(x^2-1)+(b-3)(x-1)}{x-1}$
$= 4(x^2+x+1)+2a(x+1)+(b-3)$
$= 4x^2+(2a+4)x+(2a+b+1)$.
(2)
$h(x)=g(\theta)$ とする.
$\begin{array}{c|ccc}
\theta & 0 & \rightarrow & \pi \\
\hline
x & 1 & \rightarrow & -1
\end{array}
$
より, $-1<x<1$ における $h(x)$ の最小値が $0$ となるときを考える.
$\frac{d}{dx}h(x) = 8x+(2a+4)$ より, $\frac{d}{dx}h(x)=0$ となるのは
$8x+(2a+4) = 0$
$8x = -2a-4$
$x = \frac{-a-2}4$
のときである.
case.1. $\frac{-a-2}4\le-1$ のとき, 即ち $a\ge2$ のとき, $-1<x<1$ において $h(x)$ は単調増加となるので最小値はない.
case.2. $-1<\frac{-a-2}4<1$ のとき, 即ち $-6<a<2$ のとき,
最小値は $h\left(\frac{-a-2}4\right)$ であるので,
$h\left(\frac{-a-2}4\right) = 0$
$(-a-2)^2+(2a+4)(-a-2)+4(2a+b+1) = 0$
$4b = a^2-4a$
case.3. $1\le\frac{-a-2}4$ のとき, 即ち $a\le-6$ のとき, $-1<x<1$ において $h(x)$ は単調減少となるので最小値はない.
以上より,
$b = \frac14a^2-a (-6<a<2)$
$= \frac14(a-2)^2-1$
であり, 以下のとおり.
更新ペースも予定通りです。
$\sin$ とか $\cos$ とか出てきて、数学 III の微積の問題、のように見えますが、数学 II までの内容で十分に解けますね。
実数 $a$, $b$ に対して
$f(\theta) = \cos3\theta+a\cos2\theta+b\cos\theta$
とし, $0<\theta<\pi$ で定義された関数
$g(\theta) = \frac{f(\theta)-f(0)}{\cos\theta-1} $
を考える.
(1) $f(\theta)$ と $g(\theta)$ を $x=\cos\theta$ の整式で表せ.
(2) $g(\theta)$ が $0<\theta<\pi$ の範囲で最小値 $0$ をとるための $a$, $b$ についての条件を求めよ.
また, 条件をみたす点 $(a, b)$ が描く図形を座標平面上に図示せよ.
---解答例---
(1)
加法定理より
$\cos2\theta = 2\cos^2\theta-1$,
$\cos3\theta = \cos(\theta+2\theta)$
$= \cos\theta\cos2\theta-\sin\theta\sin2\theta$
$= \cos\theta(2\cos^2\theta-1)-2\cos\theta(1-\cos^2\theta)$
$= 4\cos^3\theta-3\cos\theta$
より,
$f(\theta) = 4\cos^3\theta-3\cos\theta+a(2\cos^2\theta-1)+b\cos\theta$
$= 4x^3+2ax^2+(b-3)x-a$,
$g(\theta) = \frac{4x^3+2ax^2+(b-3)x-a-\{4+2a+(b-3)-a\}}{x-1}$
$= \frac{4(x^3-1)+2a(x^2-1)+(b-3)(x-1)}{x-1}$
$= 4(x^2+x+1)+2a(x+1)+(b-3)$
$= 4x^2+(2a+4)x+(2a+b+1)$.
(2)
$h(x)=g(\theta)$ とする.
$\begin{array}{c|ccc}
\theta & 0 & \rightarrow & \pi \\
\hline
x & 1 & \rightarrow & -1
\end{array}
$
より, $-1<x<1$ における $h(x)$ の最小値が $0$ となるときを考える.
$\frac{d}{dx}h(x) = 8x+(2a+4)$ より, $\frac{d}{dx}h(x)=0$ となるのは
$8x+(2a+4) = 0$
$8x = -2a-4$
$x = \frac{-a-2}4$
のときである.
case.1. $\frac{-a-2}4\le-1$ のとき, 即ち $a\ge2$ のとき, $-1<x<1$ において $h(x)$ は単調増加となるので最小値はない.
case.2. $-1<\frac{-a-2}4<1$ のとき, 即ち $-6<a<2$ のとき,
最小値は $h\left(\frac{-a-2}4\right)$ であるので,
$h\left(\frac{-a-2}4\right) = 0$
$(-a-2)^2+(2a+4)(-a-2)+4(2a+b+1) = 0$
$4b = a^2-4a$
case.3. $1\le\frac{-a-2}4$ のとき, 即ち $a\le-6$ のとき, $-1<x<1$ において $h(x)$ は単調減少となるので最小値はない.
以上より,
$b = \frac14a^2-a (-6<a<2)$
$= \frac14(a-2)^2-1$
であり, 以下のとおり.
椙山女学園大学(2016年)
世間では、お盆休みと呼ばれる期間に入っており、私もそれに合わせて・・・
遊び歩いており、全然家にいない状況であります。
まあ、遊び歩いていると言っても、某高校の遠征の手伝いをしているのですが・・・
とはいえ、勤務校ではないので、仕事ではない、ってことで、遊びだと判断しています。
さて、今回は確率の問題です。
$6$ つの回答欄がある試験問題があった. この問題は, $6$ 個の選択肢から成る解答群の中から適切なものを選ぶ問題であった. しかも, すべての選択肢を一度ずつ使わなくてはならないことが問題文に明記されている.
A さんはどれが正答か全く分からなかったので, すべての選択肢を一度ずつ使い, でたらめに解答欄を埋めた.
(1) $6$ つの解答欄すべてが正解である確率は□である.
(2) $6$ つの解答欄のうち, $1$ つの解答だけが誤りである確率は□である.
(3) $6$ つの解答欄のうち, $2$ つの解答だけが誤りである確率は□である.
(4) $6$ つの解答欄のうち, $3$ つ以上の解答が正しい確率は□である.
(1)
$\frac1{6!}=\frac1{720}$.
(2)
$0$.
(3)
${}_6\mathrm{C}_4 \times \frac16 \times \frac15 \times \frac14 \times \frac13 \times \left(1-\frac12 \times \frac11\right)$
$= \frac1{48}$.
(4)
$3$ 問正解する確率は
${}_6\mathrm{C}_3 \times \frac16 \times \frac15 \times \frac14 \times \frac23 \times \frac12 \times \frac11 = \frac1{18}$
であるので,
$\frac1{720}+\frac1{48}+\frac1{18}$
$= \frac{1+15+40}{720}$
$= \frac{7}{90}$.
特に説明する程の問題でもなかったので、式だけで終わらせてしまいました・・・
ちょっと面白くなかったので、次回は昨年度の東京大学の問題でもやってみますか。
遊び歩いており、全然家にいない状況であります。
まあ、遊び歩いていると言っても、某高校の遠征の手伝いをしているのですが・・・
とはいえ、勤務校ではないので、仕事ではない、ってことで、遊びだと判断しています。
さて、今回は確率の問題です。
$6$ つの回答欄がある試験問題があった. この問題は, $6$ 個の選択肢から成る解答群の中から適切なものを選ぶ問題であった. しかも, すべての選択肢を一度ずつ使わなくてはならないことが問題文に明記されている.
A さんはどれが正答か全く分からなかったので, すべての選択肢を一度ずつ使い, でたらめに解答欄を埋めた.
(1) $6$ つの解答欄すべてが正解である確率は□である.
(2) $6$ つの解答欄のうち, $1$ つの解答だけが誤りである確率は□である.
(3) $6$ つの解答欄のうち, $2$ つの解答だけが誤りである確率は□である.
(4) $6$ つの解答欄のうち, $3$ つ以上の解答が正しい確率は□である.
(1)
$\frac1{6!}=\frac1{720}$.
(2)
$0$.
(3)
${}_6\mathrm{C}_4 \times \frac16 \times \frac15 \times \frac14 \times \frac13 \times \left(1-\frac12 \times \frac11\right)$
$= \frac1{48}$.
(4)
$3$ 問正解する確率は
${}_6\mathrm{C}_3 \times \frac16 \times \frac15 \times \frac14 \times \frac23 \times \frac12 \times \frac11 = \frac1{18}$
であるので,
$\frac1{720}+\frac1{48}+\frac1{18}$
$= \frac{1+15+40}{720}$
$= \frac{7}{90}$.
特に説明する程の問題でもなかったので、式だけで終わらせてしまいました・・・
ちょっと面白くなかったので、次回は昨年度の東京大学の問題でもやってみますか。
大阪市立大学・文系(2016年)
ちょくちょくと問題を問いています。
今回は、整数と数列の融合問題です。
整数として解いていけそうにも思いますが、最初に思いついたのは数学的帰納法による証明だったので・・・
2016年の、大阪市立大学の文系の問題です。
$x$, $y$ を整数とするとき, 次の問いに答えよ.
(1) $x^2+y^2$ が $3$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $3$ の倍数であることを示せ.
(2) $x^2+y^2$ が $27$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $9$ の倍数であることを示せ.
(3) $n$ を正の整数とする. $x^2+y^2$ が $3^{2n-1}$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $3^n$ の倍数であることを示せ.
今回は、整数と数列の融合問題です。
整数として解いていけそうにも思いますが、最初に思いついたのは数学的帰納法による証明だったので・・・
2016年の、大阪市立大学の文系の問題です。
$x$, $y$ を整数とするとき, 次の問いに答えよ.
(1) $x^2+y^2$ が $3$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $3$ の倍数であることを示せ.
(2) $x^2+y^2$ が $27$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $9$ の倍数であることを示せ.
(3) $n$ を正の整数とする. $x^2+y^2$ が $3^{2n-1}$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $3^n$ の倍数であることを示せ.
(1)
整数 $n$ に対し,
$n \equiv 0 \pmod3$
$\Longrightarrow n=3k$
$\Longrightarrow n^2 = 3 \times 3k^2$
$\Longrightarrow n^2 \equiv 0 \pmod3$
$n \not\equiv 0 \pmod3$
$\Longrightarrow n=3k\pm1$
$\Longrightarrow n^2 = 3(3k^2\pm2k)+1$
$\Longrightarrow n^2 \equiv 1 \pmod3$
であるので,
$x^2+y^2 \equiv 0 \pmod3$
$\iff x^2 \equiv 0$ かつ $y^2 \equiv 0 \pmod3$
$\iff x \equiv 0$ かつ $y \equiv 0 \pmod3$
より成り立つ${}_{\square}$
(2)
$x^2+y^2$ が $27$ で割り切れるとき, $3$ で割り切れるので (1) より $x$, $y$ は $3$ の倍数である.
これより整数 $x_0$, $y_0$ を用いて $x=3x_0$, $y=3y_0$ と表すことができる.
よって,
$x^2+y^2 \equiv 0 \pmod{27}$
$(3x_0)^2+(3y_0)^2 \equiv 0 \pmod{27}$
$9x_0^2+9y_0^2 \equiv 0 \pmod{27}$
$x_0^2+y_0^2 \equiv 0 \pmod3$
である.
再び (1) より, $x_0$, $y_0$ は $3$ の倍数であるので, $x$, $y$ は共に $9$ の倍数である${}_{\square}$
(3)
$n=k$ のとき成り立つと仮定する.
「$x^2+y^2$ が $3^{2k-1}$ で割り切れるとき, $x$ と $y$ はともに $3^k$ の倍数である」が成り立つ.
$x^2+y^2$ が $3^{2k+1}$ で割り切れるとき, $3^{2k-1}$ で割り切れるので, $x$, $y$ はともに $3^k$ の倍数である.
このとき, 整数 $x_0$, $y_0$ を用いて $x=3^kx_0$, $y=3^ky_0$ と表すことができる.
これより,
$x^2+y^2 \equiv 0 \pmod{3^{2k+1}}$
$(3^kx_0)^2+(3^ky_0)^2 \equiv 0 \pmod{3^{2k+1}}$
$3^{2k}x_0^2+3^{2k}y_0^2 \equiv 0 \pmod{3^{2k+1}}$
$x_0^2+y_0^2 \equiv 0 \pmod3$
であり, (1) より $x_0$, $y_0$ ともに $3$ の倍数である.
よって, $x$, $y$ はともに $3^{k+1}$ の倍数であるので, $n=k+1$ のときも成り立つ.
$n=1$ のときは (1) より成り立つ.
以上より, 全ての正の整数 $n$ に対して成り立つ${}_{\square}$
徳島大・医(医)、歯、薬(2016年)
日々、というタイトルをつけて置きながら、初期から不定期更新となっているこのブログですが・・・
気長に見ていってください。
今日は徳島大学の理系の問題、今回も整数の問題です。
整式 $P(x)$ が条件「$x$ が整数ならば, $P(x)$ の値は整数となる」を満たすとき, $P(x)$ を整数値整式という. また, $a$, $b$, $c$, $d$ を定数とし, $f_1(x)=x$, $f_2(x)=\displaystyle\frac12x(x-1)$, $f_3(x)=\displaystyle\frac16x(x-1)(x-2)$ とする.
(1)
$P(x)=ax^2+bx+c$ が整数値整式であるための必要十分条件は, 次の (A) であることを示せ.
(A) $P(x)$ は整数 $m_0$, $m_1$, $m_2$ を用いて $m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)$ という形に表せる.
(2)
$P(x)=ax^3+bx^2+cx+d$ が整数値整式であるための必要十分条件は, 次の条件 (B) であることを示せ.
(B) $P(x)$ は整数 $m_0$, $m_1$, $m_2$, $m_3$ を用いて $m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x)$ という形に表せる.
気長に見ていってください。
今日は徳島大学の理系の問題、今回も整数の問題です。
整式 $P(x)$ が条件「$x$ が整数ならば, $P(x)$ の値は整数となる」を満たすとき, $P(x)$ を整数値整式という. また, $a$, $b$, $c$, $d$ を定数とし, $f_1(x)=x$, $f_2(x)=\displaystyle\frac12x(x-1)$, $f_3(x)=\displaystyle\frac16x(x-1)(x-2)$ とする.
(1)
$P(x)=ax^2+bx+c$ が整数値整式であるための必要十分条件は, 次の (A) であることを示せ.
(A) $P(x)$ は整数 $m_0$, $m_1$, $m_2$ を用いて $m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)$ という形に表せる.
(2)
$P(x)=ax^3+bx^2+cx+d$ が整数値整式であるための必要十分条件は, 次の条件 (B) であることを示せ.
(B) $P(x)$ は整数 $m_0$, $m_1$, $m_2$, $m_3$ を用いて $m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x)$ という形に表せる.
(1)
$x$ が整数のとき $f_1(x)$ は整数である.
$x$ が整数のとき, $x$, $x-1$ は連続する $2$ つの整数であるので, $x(x-1)$ は $2$ の倍数である.
よって, $x$ が整数のとき $f_2(x)$ は整数である.
以上より, $P(x)=m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)$ は整数値整式である.
$P(x)$ が整数値整式であるとき, $P(0)$, $P(1)$, $P(2)$ は整数である.
また,
$f_1(0) = 0$, $f_1(1) = 1$, $f_1(2) = 2$,
$f_2(0) = 0$, $f_2(1) = 0$, $f_2(2) = 1$
である.
$P(x)=m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)$ とおくとき, $m_0$, $m_1$, $m_2$ が整数であることを示す.
定義より
$P(0) = m_0+m_1f_1(0)+m_2f_2(0)$
$m_0 = P(0)$,
$P(1) = m_0+m_1f_1(1)+m_2f_2(1)$
$m_1 = P(1)-m_0 = P(1)-P(0)$,
$P(2) = m_0+m_1f_1(2)+m_2f_2(2)$
$m_2 = P(2)-2m_1-m_0 = P(2)-2P(1)+P(0)$
と表せるので, $m_0$, $m_1$, $m_2$ は整数である.
以上より, 必要十分条件であることが示された${}_{\square}$
(2)
$x$ が整数のとき $f_1(x)$ は整数である.
$x$ が整数のとき, $x$, $x-1$ は連続する $2$ つの整数であるので, $x(x-1)$ は $2$ の倍数である.
よって, $x$ が整数のとき $f_2(x)$ は整数である.
$x$ が整数のとき, $x$, $x-1$, $x-2$ は連続する $3$ つの整数であるので, $x(x-1)(x-2)$ は $2$ の倍数かつ $3$ の倍数である.
よって, $x$ が整数のとき $f_3(x)$ は整数である.
以上より, $P(x)=m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x)$ は整数値整式である.
$P(x)=m_0+m_1f_1(x)+m_2f_2(x)+m_3f_3(x)$ とおくとき, $m_0$, $m_1$, $m_2$, $m_3$ が整数であることを示す. 定義より
$P(0) = m_0+m_1f_1(0)+m_2f_2(0)+m_3f_3(0)$
$m_0 = P(0)$,
$P(1) = m_0+m_1f_1(1)+m_2f_2(1)+m_3f_3(1)$
$m_1 = P(1)-P(0)$,
$P(2) = m_0+m_1f_1(2)+m_2f_2(2)+m_3f_3(2)$
$m_2 = P(2)-2P(1)+P(0)$,
$P(3) = m_0+m_1f_1(3)+m_2f_2(3)+m_3f_3(3)$
$m_3 = P(3)-3P(2)+3P(1)-P(0)$
と表せるので, $m_0$, $m_1$, $m_2$, $m_3$ は整数である.
以上より, 必要十分条件であることが示された${}_{\square}$
大阪教育大(2016年・後期)
最初にブログを作ってから、しばらく設定の方法とか調べたり、仕事が忙しかったりで、放置してました。
気が向いたので、更新します。
今日は大阪教育大の、分野としては整数の問題ですね。
自然数 $n$ に対して, $a_n=3n^2+28n+30$, $b_n=3n+24$ とする.
$a_n$ と $b_n$ の最大公約数を $D_n$ とい, $S_n = \displaystyle\sum_{k=1}^nD_k$ とする.
(1) $D_1$, $D_2$, $D_3$ と $D_6$ を求めよ.
(2) $S_{12}$ と $S_{20}$ を求めよ.
(3) $S_n$ が $60$ の倍数となる, $100$ 以下の自然数 $n$ をすべて求めよ.
気が向いたので、更新します。
今日は大阪教育大の、分野としては整数の問題ですね。
自然数 $n$ に対して, $a_n=3n^2+28n+30$, $b_n=3n+24$ とする.
$a_n$ と $b_n$ の最大公約数を $D_n$ とい, $S_n = \displaystyle\sum_{k=1}^nD_k$ とする.
(1) $D_1$, $D_2$, $D_3$ と $D_6$ を求めよ.
(2) $S_{12}$ と $S_{20}$ を求めよ.
(3) $S_n$ が $60$ の倍数となる, $100$ 以下の自然数 $n$ をすべて求めよ.
(1)
自然数 $x$, $y$ に対し, $x$ と $y$ の最小公倍数を $\gcd(x, y)$ と表す.
定義より,
$D_n = \gcd(a_n, b_n)$
$= \gcd(3n^2+28n+30, 3n+24)$
$= \gcd(4n+30, 3n+24)$
$= \gcd(3n+24, n+6)$
$= \gcd(n+6, 6)$
$= \gcd(n, 6)$
であるので,
$D_1 = 1$,
$D_2 = 2$,
$D_3 = 3$,
$D_4 = 2$,
$D_5 = 1$,
$D_6 = 6$
を得る.
(2)
(1) より, $D_n$ は長さ $6$ で循環することが分かるので,
$S_6 = 1+2+3+2+1+9 = 15$,
$S_{12} = S_6 \times 2 = 15 \times 2 = 30$,
$S_{20} = S_6 \times 3 + D_1 + D_2 = 15 \times 3 + 1 + 2 = 48$.
(3)
$k$ を非負整数とすると,
$S_{6k} = 15k ~~ (k \neq 0)$
$S_{6k+1} = 15k+1$
$S_{6k+2} = 15k+3$
$S_{6k+3} = 15k+6$
$S_{6k+4} = 15k+8$
$S_{6k+5} = 15k+9$
であるので, $S_n$ が $60$ の倍数になる為には $n=6k$ かつ $k$ は $4$ の倍数のときであるので, $n$ は $24$ の倍数である.
よって, 求める自然数 $n$ は $n=24$, $48$, $72$, $96$.
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