授業で出題した問題(週末課題 No.04)

大学への数学、毎月買って読んでるのですが、この休校・在宅勤務期間が続いていたので、2020年05月号を買い忘れていました。

そんな事に気がついたのが一昨日だったので、即座にヨドバシさんで購入・・・

しようとしたのですが、何故か販売休止に・・・

仕方なく、困ったときの amazon さんで購入しようとしたら、2200円という意味不明なプレミアがついていました・・・


って事で、図書室に出入りしている本屋さんに取り寄せを頼みました。まあ、特段急ぐものでもないのでいいのですが・・・

何故、ヨドバシさんでは販売休止になっていたのでしょうか??
休校期間が続いていて、勉強出来ない高校生が買って・・・って事も無さそうだけど・・・





今日は、授業で出題した課題の解説。

不定方程式の問題。我々の様に、高校生のときに整数がなかった世代では、好き嫌いが分かれるところですが、私は専門が代数的組合せ論(代数的符号理論)だったので、整数の内容は大好物です。



ということで, 週末課題 No.04 の解説を.

(1) 不定方程式 $23x+41y=0$ の整数解をすべて求めよ.
(2) 不定方程式 $23x+41y=1$ の整数解を $1$ 組求めよ.
(3) 不定方程式 $23x+41y=1$ の整数解をすべて求めよ.


(1)
$23x+41y=0$
$23x=-41y$
ここで, $23$ と $41$ は互いに素であるので, 整数 $k$ を用いて
$x=41k$, $y=-23k$ と表すことができる.

で終わりなのだが, 結構これをちゃんと理解していない人も多い.
そこで, これをちゃんと説明していくと...

$23x=-41y$ となったところから...
$x$, $y$ は整数なので, 左辺は $23$ の倍数, 右辺は $41$ の倍数, ということになる.
左辺が $23$ の倍数, 右辺が $41$ の倍数で, それらが等しい, ということは,
この値は $23$ の倍数かつ $41$ の倍数なので, $23 \times 41$ の倍数...

ではないですよね.
$23$ の倍数かつ $41$ の倍数, って事は, $23$ と $41$ の公倍数, って事です.
$23$ と $41$ の公倍数, って事は, $23$ と $41$ の最小公倍数の倍数, って事です.

で, 結構重要な性質として...

$2$ つの自然数 $a$, $b$ に対し,
$\gcd(a, b) \times \mathrm{lcm}(a, b) = ab$
が成り立つ.

を使ってやると,
$\gcd(23, 41) \times \mathrm{lcm}(23, 41) = 23 \times 41$
$1 \times \mathrm{lcm}(23, 41) = 23 \times 41$
$\mathrm{lcm}(23, 41) = 23 \times 41$
であるので...

$23$ と $41$ の最小公倍数の倍数, って事は, $23\times41$ の倍数, って事です.
なので, 整数 $k$ を用いて
$23x=-41y=23 \times 41 \times k$
と表すことができ, これより
$23x=23\times41\times k$
$x=41k$,
$-41y=23\times41\times k$
$y=-23k$
と表すことができる.

(2)
$41 = 23 \times 1 + 18$
$23 = 18 \times 1 + 5$
$18 = 5 \times 3 + 3$
$5 = 3 \times 1 + 2$
$3 = 2 \times 1 + 1$
より,
$18 = 41 - 23 \times 1$
$5 = 23 - 18 \times 1$
$3 = 18 - 5 \times 3$
$2 = 5 - 3 \times 1$
$1 = 3 - 2 \times 1$
であるので,
$1 = 3 - 2 \times 1$
$= 3 - (5 - 3 \times 1) \times 1$
$= 3 \times 2 + 5 \times (-1)$
$= (18-5 \times 3) \times 2 + 5 \times (-1)$
$= 18 \times 2 + 5 \times (-7)$
$= 18 \times 2 + (23 - 18 \times 1) \times (-7)$
$= 18 \times 9 + 23 \times (-7)$
$= (41 - 23 \times 1) \times 9 + 23 \times (-7)$
$= 41 \times 9 + 23 \times (-16)$
$= 23 \times (-16) + 41 \times 9$
よって, 特殊解 $(x, y)=(-16, 9)$ を得る. 


というのが, よくある一般的な解法なのだが...

ユークリッドの互除法よりも計算回数を減らせるかも知れない, 高速ユークリッドの互除法を用いる.

ユークリッドの互除法では, 割り算 $a=bq+r$ の
余りの範囲を $0 \le q < r$ としているが,
これを $-\dfrac{r}{2}<r\le\dfrac{r}{2}$ として計算すると,
ユークリッドの互除法よりも計算回数が増えることはない.
(必ず減るとは言えない, 減ることもある, 程度だが非常に有用)

$41 = 23 \times 2 - 5$
$23 = 5 \times 5 - 2$
$5 = 2 \times 2 + 1$
より,
$5 = 23 \times 2 - 41$
$2 = 5 \times 5 - 23$
$1 = 5 - 2 \times 2$
であるので,
$1 = 5 - 2 \times 2$
$= 5 - (5 \times 5- 23) \times 2$
$= 5 \times (-9) + 23 \times 2$
$= (23 \times 2 - 41) \times (-9) + 23 \times 2$
$= 41 \times 9 + 23 \times (-16)$
よって, 特殊解 $(x, y)=(-16, 9)$ を得る. 


(高速)ユークリッドの互除法を用いる解法として, 更に別解もある. 

$23x+41y=1$ 
$23x+(23 \times 2 - 5)y = 1$ 
$23x+23\times2y-5y = 1$ 
$23(x-2y)-5y = 1$ 
ここで, $x-2y=x_1$ とおく. 
$23x_1-5y=1$ 
$(5 \times 5 - 2)x_1 - 5y = 1$ 
$5 \times 5x_1-2x_1 - 5y = 1$ 
$-2x_1+5(5x_1-y) = 1$ 
ここで, $5x_1-y=y_1$ とおく. 
$-2x_1+5y_1=1$ 
これくらいになると, $x_1=2$, $y_1=1$ というような特殊解が思いつく. 
前述の置き換えの式より 
$y=5x_1+y_1$ 
$x=x_1+2y$ 
であるので, 前述の特殊解を代入すると, 
$y=5 \times 2 + 1 = 11$ 
$x=2+2 \times 11 = 24$ 
であるので, 特殊解 $(x, y)=(24, 11)$ を得る. 

$x_1$, $y_1$ の特殊解が異なると, 最後に出てくる特殊解も異なる. 



他にも, 適当に代入して $1$ になる値を見つけられればいいが, 
$-16$ と $9$ なんて, なかなか見つけられない... 
そこで, $1$ にならなくてもいいので, 互いに素な値になる $2$ 式を考える. 

例えば, 
$23 \times 2 + 41 \times (-1) = 5$ 
$23 \times (-5) + 41 \times 3 = 8$ 
なんていう $2$ 式を見つけたとする. 

ここから, $23$ と $41$ を文字のように考え, 右辺が $1$ になるように計算をしていく. 

具体的にいうと, 第 $1$ 式の $2$ 倍から第 $2$ 式を引く. 
$23(2 \times 2 - (-5)) + 41 (-2-3) = 5 \times 2 - 8$ 
$23 \times 9 + 41 \times (-5) = 2$ 
第 $1$ 式からこの式の $2$ 倍を引く. 
$23(2-9 \times 2) + 41(-1-2 \times (-5)) = 5 - 2 \times 2$ 
$23 \times (-16) + 41 \times 9 = 1$ 
これより, 特殊解 $(x, y)=(-16, 9)$ を得る. 

これも, 最初の $2$ 式が異なったり,
式同士の計算の手順が異なったりすると,
異なる特殊解を得ることがある.


(3)
(2) で求めた特殊解が $(x, y)=(-16, 9)$ であるとする.
(他の特殊解だったとしても解法は同様)

$23x+41y=1$ から特殊解を代入した $23 \times (-16) + 41 \times 9 = 1$ を引くと,
$23(x+16)+41(y-9)=0$
$23(x+16)=-41(y-9)$
あとは (1) と同様に,
$23$ と $41$ は互いに素であるので, 整数 $k$ を用いて
$x+16=41k$, $y-9=-23k$
即ち
$x=41k-16$, $y=-23k+9$
を得る.

平面幾何の点の座標

在宅勤務が続いているため、完全に生活リズムが崩れてしまっていた。大型連休を終える頃には、夜中の3時に寝て10時過ぎに起きるような生活リズムに・・・

ですが明日、出勤となっており、火曜・水曜・木曜と学年毎の分散登校日となっています。そのため、明日にはなんとしても一般社会人の生活に戻さなくては・・・


ということで、全く関係ありませんが先日、SwitchBotを購入したのが今日、届きました。通常価格よりもだいぶ安くなっていたので、思い切ってスマートホーム化してみようかと思いまして・・・「OK, Google テレビをつけて」とか、真夏の暑い日には帰宅する前にスマホから「OK, Google 22 度で冷房をつけて」とか、色々と使い方を考えて・・・

で、早速開封して、マニュアル通りに設定していったのですが・・・

アパートの備え付けのエアコン(CORONA社製)、テレビ(東芝社製)、HDD レコーダ(東芝社製)とも、全く使えません・・・なんか、所謂「安物買いの銭失い」ってヤツでしたね・・・いや、ひょっとしたら、アプリの設定とかなのかも知れませんので、もうしばらくは試してみたいと思いますが・・・期待出来なさそうで・・・





先日, 平面幾何の問題の際にも desmos を使って図形をかいたのですが, その際に用いた点の座標についての覚書です.

今まで使っていた $\LaTeX$ では, $2$ 点 $\mathrm{A}$, $\mathrm{B}$ の中点を $\mathrm{M}$ とする, 的な計算を自動でやってくれるコマンド(を含むパケージ)があるので, 非常に簡単に描画できたのですが, desmos ではそうはいきません.

だったら, 平面幾何では $\LaTeX$ でかいた画像を使えば簡単なのですが, desmos で作るといいことが $1$ つありまして...

このブログ上からでも, 点をドラッグして, 動かすことができるんですよね.

何がいいのかというと, 重心とか垂心とかの存在を, 証明ではなく, 感覚的に理解することができるのかも知れません.



まず, $3$ 点の座標を $\mathrm{A}(a_x, a_y)$, $\mathrm{B}(b_x, b_y)$, $\mathrm{C}(c_x, c_y)$ とする. また, それぞれの位置ベクトルを $\overrightarrow{a}$, $\overrightarrow{b}$, $\overrightarrow{c}$ とする.

$2$ 点間の距離より,
$a=\sqrt{(b_x-c_x)^2+(b_y-c_y)^2}$,
$b=\sqrt{(c_x-a_x)^2+(c_y-a_y)^2}$,
$c=\sqrt{(a_x-b_x)^2+(a_y-b_y)^2}$
である.

$\triangle\mathrm{ABC}$ の内心を $\mathrm{I}$, $\mathrm{AI}$ と $\mathrm{BC}$ の交点を $\mathrm{P}$ とする.
$\angle\mathrm{BAP}=\angle\mathrm{PAC}$ より,
$\mathrm{BP}:\mathrm{PC}=\mathrm{BA}:\mathrm{AC}=c:b$,
$\mathrm{AI}:\mathrm{IP}=\mathrm{AB}:\mathrm{BP}=c:\dfrac{ac}{b+c}=(b+c):c$
であるので,
$\overrightarrow{\mathrm{AP}}=\dfrac{b(\overrightarrow{b}-\overrightarrow{a})+c(\overrightarrow{c}-\overrightarrow{a})}{b+c}$,
$\overrightarrow{\mathrm{AI}}=\dfrac{b+c}{a+b+c}\times\dfrac{b\overrightarrow{\mathrm{AB}}+c\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{b+c}=\dfrac{b(\overrightarrow{b}-\overrightarrow{a})+c(\overrightarrow{c}-\overrightarrow{a})}{a+b+c}$,
$\overrightarrow{\mathrm{OI}}=\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\overrightarrow{\mathrm{AI}}=\overrightarrow{a}+\dfrac{b(\overrightarrow{b}-\overrightarrow{a})+c(\overrightarrow{c}-\overrightarrow{a})}{a+b+c}
=a\overrightarrow{a}+b\overrightarrow{b}+c\overrightarrow{c}$
より, 内心の座標は
$(aa_x+bb_x+cc_x, aa_y+bB_y+cc_y)$
である.

通常, 公式等を表す場合, $a$, $b$, $c$ の値は前述の式を代入して表すものであるが, desmos 上では定義された値を使うことができるので, このまま使うこととする.


以降, 内心の座標を $(I_x, I_y)$ と表す.


内接円の半径 $r$ を求める.
直線 $\mathrm{BC}$ を表す方程式は
$y-b_y=\dfrac{c_y-b_y}{c_x-b_x}(x-b_x)$
$(y-b_y)(c_x-b_x)=(x-b_x)(c_y-b_y)$
$(b_y-c_y)x+(c_x-b_x)y+(b_xc_y-c_xb_y)=0$
であるので, 点と直線の距離の公式より
$r=\dfrac{|(b_y-c_y)I_x+(c_x-b_x)I_y+(b_xc_y-c_xb_y)|}{\sqrt{(b_y-c_y)^2+(c_x-b_x)^2}}$
$=\dfrac{|(b_y-c_y)(aa_x+bb_x+cc_x)+(c_x-b_x)(aa_y+bb_y+cc_y)+(a+b+c)(b_xc_y-c_xb_y)|}{a(a+b+c)}$
$=\dfrac{|a_xb_y+b_xc_y+c_xa_y-a_xc_y-c_xb_y-b_xa_y|}{a+b+c}$
である.

ただし, desmos 使う場合は $r=$ とすると, 極座標表示と認識してしまうので, $R$ 等の別な文字にする必要うがある.






ついでに, 三角形の外心についても考えておく.

が, その前に補題を $1$ つ証明しておく.


Lemma.
$\triangle\mathrm{ABC}$ 内の点 $\mathrm{X}$ に対し,
$p\overrightarrow{\mathrm{XA}}+q\overrightarrow{\mathrm{XB}}+r\overrightarrow{\mathrm{XC}}=\overrightarrow{0} \iff \triangle\mathrm{XBC}:\triangle\mathrm{XCA}:\triangle\mathrm{XAB}=p:q:r$
が成り立つ.


(Proof)
$\Longrightarrow$ について.
$p\overrightarrow{\mathrm{AX}}=q\overrightarrow{\mathrm{XB}}+r\overrightarrow{\mathrm{XC}}$
$p\overrightarrow{\mathrm{AX}}+q\overrightarrow{\mathrm{AX}}+r\overrightarrow{\mathrm{AX}} = q\overrightarrow{\mathrm{AX}}+q\overrightarrow{\mathrm{XB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AX}}+r\overrightarrow{\mathrm{XC}}$
$(p+q+r)\overrightarrow{\mathrm{AX}} = q\left(\overrightarrow{\mathrm{AX}}+\overrightarrow{\mathrm{XB}}\right)+r\left(\overrightarrow{\mathrm{AX}}+\overrightarrow{\mathrm{XC}}\right)$
$(p+q+r)\overrightarrow{\mathrm{AX}} = q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}$
$\overrightarrow{\mathrm{AX}} = \dfrac{q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{p+q+r}$
$\overrightarrow{\mathrm{AX}} = \dfrac{q+r}{p+q+r}\times\dfrac{q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{q+r}$
より, $2$ 直線 $\mathrm{AX}$, $\mathrm{BC}$ の交点を $\mathrm{P}$ とすると,
$\mathrm{AX}:\mathrm{XP}=q+r:p$
である. よって,
$\triangle\mathrm{ABC}:\triangle\mathrm{XBC}=p+q+r:p$
である.

対称性から,
$\triangle\mathrm{ABC}:\triangle\mathrm{XCA}=p+q+r:q$
$\triangle\mathrm{ABC}:\triangle\mathrm{XAB}=p+q+r:r$ 
であるので, 
$\triangle\mathrm{XBC}:\triangle\mathrm{XCA}:\triangle\mathrm{XAB}=p:q:r$ 
が成り立つ. 


$\Longleftarrow$ について. 
$2$ 直線 $\mathrm{AX}$, $\mathrm{BC}$ の交点を $\mathrm{P}$, $2$ 直線 $\mathrm{BX}$, $\mathrm{CA}$ の交点を $\mathrm{Q}$ とする. 
$\triangle\mathrm{ABC}$ の面積を $S$ とすると,
$\triangle\mathrm{XBC}=\dfrac{p}{p+q+r}S$, $\triangle\mathrm{XCA}=\dfrac{q}{p+q+r}S$
と表すことができる. これより,
$\mathrm{AX}:\mathrm{XP}=q+r:p$, $\mathrm{BX}:\mathrm{XQ}=p+r:q$
である. これと, メネラウスの定理より
$\dfrac{\mathrm{BC}}{\mathrm{CP}}\times\dfrac{\mathrm{PA}}{\mathrm{AX}}\times\dfrac{\mathrm{XQ}}{\mathrm{QB}} = 1$
$\dfrac{\mathrm{BC}}{\mathrm{CP}} \times \dfrac{p+q+r}{q+r} \times \dfrac{q}{p+q+r} = 1$
$\dfrac{\mathrm{BC}}{\mathrm{CP}} = \dfrac{q+r}{q}$ 
であるので,
$\mathrm{BP}:\mathrm{PC}=r:q$
である. これより,
$\overrightarrow{\mathrm{AP}}=\dfrac{q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{q+r}$,
$\overrightarrow{\mathrm{AX}}=\dfrac{q+r}{p+q+r}\times\dfrac{q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{q+r}=\dfrac{q\overrightarrow{\mathrm{AB}}+r\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{p+q+r}$
以下, $\Longrightarrow$ のときの逆に計算していくことで $p\overrightarrow{\mathrm{XA}}+q\overrightarrow{\mathrm{XB}}+r\overrightarrow{\mathrm{XC}}=\overrightarrow{0}$ が成り立つ${}_{\square}$





$3$ 点 $\mathrm{A}(\overrightarrow{a})$, $\mathrm{B}(\overrightarrow{b})$, $\mathrm{C}(\overrightarrow{c})$ に対し, $\triangle\mathrm{ABC}$ の外心を $\mathrm{D}(\overrightarrow{d})$ とする(ベクトルの原点で $\mathrm{O}$ を使うので, 外心に $\mathrm{O}$ は使わないことにする).



$\triangle\mathrm{ABC}$ の外接円の半径を $R$ とする. $\mathrm{D}$ は $\triangle\mathrm{ABC}$ の外心なので, 円周角の定理より $\angle\mathrm{BDC}=2A$, $\angle\mathrm{BDH}=A$ である. このとき, $\triangle\mathrm{DBC}$ の面積 $S_{DBC}$ は,
$S_{DBC}=\dfrac12 \times \mathrm{BH} \times \mathrm{DH} \times 2$
$= \dfrac12 \times R\sin A \times R \cos A \times 2$
$= \dfrac12R^2\sin 2A$

三角関数の加法定理($2$ 倍角の公式)
$\sin 2\theta=2\sin\theta\cos\theta$
を使っていますが, これを使わないで考えるのであれば...



$S_{DBC}=\dfrac12 \times \mathrm{DB} \times \mathrm{DC} \times \sin\angle\mathrm{CDB}$
$= \dfrac12 \times R \times R \times \sin2A$
$= \dfrac12R^2\sin A$

同様に, $S_{DCA}=\dfrac12R^2\sin2B$, $S_{DAB}=\dfrac12R^2\sin2C$ であるので,
$\triangle\mathrm{DCA}:\triangle\mathrm{DAB}:\triangle\mathrm{DBC}=\dfrac12R^2\sin2A:\dfrac12R^2\sin2B:\dfrac12R^2\sin2C$
$= \sin2A:\sin2B:\sin2C$
である. Lemma の証明より,
$\overrightarrow{\mathrm{OD}}=\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\overrightarrow{\mathrm{AD}}$
$=\overrightarrow{\mathrm{OA}}+\dfrac{\sin2B\times\overrightarrow{\mathrm{AB}}+\sin2C\times\overrightarrow{\mathrm{AC}}}{\sin2A+\sin2B+\sin2C}$
$=\dfrac{\sin2A \times \overrightarrow{\mathrm{OA}}+\sin2B \times \overrightarrow{\mathrm{OA}}+\sin2C \times \overrightarrow{\mathrm{OA}}+\sin2B \times \overrightarrow{\mathrm{AB}}+\sin2C \times \overrightarrow{\mathrm{AC}}}{\sin2A+\sin2B+\sin2C}$
$=\dfrac{\sin2A \times \overrightarrow{\mathrm{OA}}+\sin2B \times \overrightarrow{\mathrm{OB}}+\sin2C \times \overrightarrow{\mathrm{OC}}}{\sin2A+\sin2B+\sin2C}$
$=\dfrac{\sin2A\overrightarrow{a}+\sin2B\overrightarrow{b}+\sin2C\overrightarrow{c}}{\sin2A+\sin2B+\sin2C}$
を得る. あとは, $\sin2A$, $\sin2B$, $\sin2C$ の値は, 余弦定理, 三角比の相互関係, 三角関数の $2$ 倍角の公式より
$\cos A=\dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc}$,
$\sin A=\sqrt{1-\cos^2A}$,
$\sin2A=2\sin A\cos A$
より求めることができる.




Bertrand's postulateの証明 5

ちょくちょく解説している課題で、整数の問題を出題しようと考えていたのだが、いまいち面白そうな問題が思いつかない。
最上級では2012年の数オリ予選とか、2018年の新春の問題とか、思いつくものは色々とあるのですが、授業には適していないレベルの問題ですから・・・

不定方程式の問題を、もう1題ほど出題しようかと思います。





話は変わり、Bertrand's postulate の証明の続きの続きの続きの続き。

だいぶ長くなってきましたが、今回で終了です。





ここまで使ってきた関数の定義を確認する.


$\Lambda(n) =
\begin{cases}
\log p & (n = p^k, p は素数) \\
0 & (上以外)
\end{cases}$


$\psi(x) = \displaystyle\sum_{n \le x}\Lambda(n)$


素数 $p$ に対して
$\theta(x) = \displaystyle\sum_{p \le x}\log p$,


Proposition.3
$\psi(x) = \theta(x)+\theta(x^{\frac12})+\theta(x^{\frac13})+\cdots~~~~~\cdots (7)$

Proof.
左辺 $\psi(x)$ は $\log p_i$ の和である.
$p_i \le x$, $p_i^2 \le x$, $\dots$, $p_i^k \le x$, $p_i^{k+1}>x$
であるとき, $\log p_i$ の係数は $k$ である.
$p_i^k \le x < p_i^{k+1}$
$k \le \log_{p_i}x < k+1$
より, $k=[\log_{p_i}x]$ である.

同様に, 右辺 $\theta(x)+\theta(x^{\frac12})+\theta(x^{\frac13})+\cdots$ も $\log p_i$ の和である.
$p_i \le x$, $p_i \le x^{\frac12}$, $\dots$, $p_i \le x^{\frac1k}$, $p_i>x^{\frac1{k+1}}$
であるとき, $\log p_i$ の係数は $k$ である.
$x^{\frac{1}{k+1}} < p_i$ かつ $p_i \le x^{\frac1k}$ 
$x < p_i^{k+1}$ かつ $p_i^k \le x$
より, $k=[\log_{p_i}x]$ である.

以上より, 成り立つ${}_{\square}$


これより,
$\psi(x)-2\psi(x^{\frac12}) = \theta(x)-\theta(x^{\frac12})+\theta(x^{\frac13})-\theta(x^{\frac14})+\cdots$

である. また,
$\theta(x^{\frac1i}) \ge \theta(x^{\frac1{i+1}})$
であり, $k>\log_2x$ のとき,
$2^k>x$
$2>x^{\frac1k}$
より, $\theta(x^{\frac1k})=0$ となるので,
$\psi(x)-2\psi(x^{\frac12}) = \theta(x)-\theta(x^{\frac12})+\theta(x^{\frac13})-\theta(x^{\frac14})+\cdots < \theta(x)$
$\psi(x)-2\psi(x^{\frac12}) < \theta(x)$
$\psi(x) < \theta(x)+2\psi(x^{\frac12})$

また,
$\psi(x) = \theta(x)+\theta(x^{\frac12})+\theta(x^{\frac13})+\theta(x^{\frac14})+\cdots$
より
$\psi(x) \ge \theta(x)$
である.

(5) より $\psi(x) \le x\log6$ であるので,
$\psi(x^{\frac12}) \le \sqrt{x}\log6$
である.

これらより,
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) < (\theta(x)+2\psi(x^{\frac12}))-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)$
$\le \theta(x)+2\psi(x^{\frac12})-\theta\left(\dfrac{x}{2}\right)$
$< \theta(x)-\theta\left(\dfrac{x}{2}\right)+2\sqrt{x}\log6$
であるので,
$\theta(x)-\theta\left(\dfrac{x}{2}\right)>\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)-2\sqrt{x}\log6$

(6) より $\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \ge \dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3} - \log 2(x+1)$ であるので,
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)-2\sqrt{x}\log6 \ge \dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3} - \log 2(x+1) -2\sqrt{x}\log6$
であるので,
$\theta(x)-\theta\left(\dfrac{x}{2}\right) > \dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3} - \log 2(x+1) -2\sqrt{x}\log6$
である.


ここから先は, 原文では因数分解をした上で近似値計算をしているのだが,
せっかくなので私にも簡単にできる別なやり方で確認する.


desmos で, $y=\dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3}-\log2(x+1)-2\sqrt{x}\log6$ のグラフをかいてみると...



このようになっている.
このグラフの, $x$ 軸との共有点を調べると,
おおよそ $1559$ と $1560$ の間にもつことが分かる.


これ以降に共有点がないことを確認するには,

$y=\dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3}-\log2(x+1)-2\sqrt{x}\log6$
$\dfrac{d}{dx}y=\dfrac13\log\dfrac43-\dfrac{1}{x+1}-\dfrac{\log6}{\sqrt{x}}$
$\dfrac{d^2}{dx^2}y = \dfrac{1}{(x+1)^2}+\dfrac{\log6}{2x\sqrt{x}}>0$
より, グラフは下に凸であることが分かるので, 共有点は($x=0$ を含めて)$2$ 個であるので, $x \ge 1560$ では $y>0$ であることが分かる.


では, $1 < x < 1560$ のときは成り立たないのか, というと,
 証明の際には多数の不等式で評価をし続けてきたので, その分の誤差である.

ということは, その誤差があると, これでは証明にならないのか...
というと, そうではなく, 無限にあった確認しなくてはならない $x$ の範囲が,
高々有限個にまで減らすことができた, ということである.
なので, 残りは実際に素数があるかどうかを調べればよい.

例えば, $x$ の値に対して $x<p\le2x$ となる素数 $p$ を具体的に挙げると...
$1<x<2$ に対しては, 素数 $p=2$ が存在する.
$2\le x<3$ に対しては, 素数 $p=3$ が存在する.
$3\le x<5$ に対しては, 素数 $p=5$ が存在する.
$5\le x<7$ に対しては, 素数 $p=7$ が存在する.
$7\le x<13$ に対しては, 素数 $p=13$ が存在する.

実際に, 素数 $2$, $3$, $5$, $7$, $13$, $23$, $43$, $83$, $163$, $317$, $631$, $787$ がある.

以上より, Bertrand's postulate が成り立つ${}_{\square}$

Bertrand's postulateの証明 4

先日、 Google Nest Hub を購入した。

アパートの電化製品で、スマートホームに対応したデバイスは一切ないのだが・・・


何故購入したのかと言うと、安くなっていたから。通常 15,400 円であるものが、ヨドバシさんで 9,900 円となっていたので。使い方としては、キッチンにでも置いて使おうかと思っています。


ここ最近、在宅勤務のおかげで、家で料理をする機会が非常に増えています。で、料理をする際に、音楽を流しながら、なんて出来たらいいな、と思いまして。ついでに、フォトフレームとしての使い方も出来るので、今までの写真(から厳選したもの)を表示させようかと思いまして。

フォトフレームとしての使い方はとても簡単でした。Google アカウントでログインし、そのアカウントの Google フォトに保存されているアルバムの中から、表示させるアルバムを選択するだけで、あとは Wi-Fi 経由でそのアルバムの中から写真をランダムに表示させてくれます。

次に、音楽を再生させる方法について、Google さんの Play Music と 2018 年にサービスを開始した YouTube Music があるのですが・・・

昔、Play Music にクレジットカードを登録したことがあり、そのおかげで月額料金なしで最 5 万曲まで、自分の持っている音楽ファイルを保存することができます(現時点で手持ちの曲は、ゲームのサントラの 1 秒程度の効果音の“曲”も含めてもまだ 16,000 曲くらい)。それをインターネットにつながる環境であれば、いつでも聴くことができるのです。なので、通話はフィーチャーフォン(ガラケー)愛用者の私ですが、データ専用端末として mineo のデータ専用 SIM を使っている iPhone6 をカーオーディオに接続して、車内で楽しむことができます。

ちなみに、 mineo の節約モード(低速モード)では理論値で 200kbps なのですが、 Play Music 自体は速度に合わせて自動に通信速度を調整してくれるらしいので、節約中でも問題なく聴くことができます。


で、 YouTube Music に乗り換える際に、問題が 1 つありまして・・・

考えてみたら、 Play Music を使ってたアカウントと Google フォトを使ってるアカウント、別な Google アカウントなんですよね・・・


って事で、どっちかに統一することを考えました。 Google Nest Hub では、スマホやタブレットからアカウントを切り替えることはできますが、今までフォトフレームとして写真を表示してたところで「OK Google、音楽をかけて」と言ったところで、アカウントの切り替えまではしてくれないので・・・


で、どっちに統一しようかと考えました。統一する為には、一方にアップしてあるファイルを、他方にもアップして、設定するだけでいいのですが・・・

フォトを移すには、写真のファイルを全てアップし直すだけ・・・かと思っていたら、困ったことが 2 つありました。まず、写真のファイルがどこにあるのか分かりづらい・・・外付け HDD にある写真も全てアップしてあったので、写真を探しきれない・・・そしてもう 1 つの問題が、フォトフレームで表示させる写真を選ぶのに、昨日作業をしたときに 3 時間くらいかかった・・・

音楽を移すことを考えると、最も問題になるのが・・・非常に時間がかかってしまう・・・前述の通り、 16,000 曲くらい持っているので、それをアップロードし直す、というのは恐ろしいくらいの時間がかかりそう・・・


まあ、急がないので、(後々は Play Music と統合されるだろうけど)YouTube Music に乗り換える必要があるので、この際だから Google フォトを使ってるアカウントに統合することにしました。まあ、何時間かかるかは分かりませんが・・・





Bertrand's postulateの証明の続きの続きの続き。

Proposition.2. で示した式
$\log[x]! = \displaystyle\sum_{e \le x}\psi\left(\dfrac{x}{e}\right)$
より, $\sum$ を使わずに表すと
$\log[x]! = \psi(x)+\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{4}\right)+ \cdots$
であり, $x$ に $\dfrac{x}{2}$ を代入すると
$\log\left[\dfrac{x}{2}\right]! = \psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{4}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{6}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{8}\right)+\cdots$
である.

また,
$\psi(x) = \displaystyle\sum_{n \le x}\Lambda(n)$
より,
$\psi\left(\dfrac{x}{i}\right) \ge \psi\left(\dfrac{x}{i+1}\right)$
であり, また $e$ が大きくなっていき, $x<e$ となると $n \le \dfrac{x}{e}$ となる正の整数は存在しないので,
$\psi\left(\dfrac{x}{e}\right) = 0$
となる.

これらより,
$\log R(x) = \log\dfrac{[x]!}{\left[\frac{x}{2}\right]!^2}$
$= \log[x]! - 2\log\left[\dfrac{x}{2}\right]!$
$= \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)-\psi\left(\dfrac{x}{4}\right)+\cdots$
であるので,
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \le \log R(x) \le \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right) \cdots (3)$
が成り立つ.

Lemma.2 ($R(x) \le 6^{\frac{x}{2}}$) より
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \le \log R(x) \le \log 6^{\frac{x}{2}} = \dfrac{x}{2}\log 6$
即ち
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \le \dfrac{x}{2}\log6 \cdots (4)$
が成り立つ. この $x$ に, $\dfrac{x}{2}$, $\dfrac{x}{4}$, $\dfrac{x}{8}$, $\dots$ を代入すると
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \le \dfrac{x}{2}\log6$
$\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)-\psi\left(\dfrac{x}{4}\right) \le \dfrac{x}{4}\log6$
$\psi\left(\dfrac{x}{4}\right)-\psi\left(\dfrac{x}{8}\right) \le \dfrac{x}{8}\log6$
$\psi\left(\dfrac{x}{8}\right)-\psi\left(\dfrac{x}{16}\right) \le \dfrac{x}{16}\log6$
$\vdots$
であり, これらの和をとると,
$\psi(x) \le \dfrac{x}{2}\log6 + \dfrac{x}{4}\log6 + \dfrac{x}{8}\log6 + \dfrac{x}{16}\log6 + \cdots$
$= \left(\dfrac12+\dfrac14+\dfrac18+\dfrac1{16}+\cdots\right)x\log6$
$= \dfrac{\frac12}{1-\frac12}x\log6$
$= x\log6$,
即ち
$\psi(x) \le x\log6 \cdots (5)$
が成り立つ.

Lemma.1. より
$\dfrac{2^{x-1}}{x+1} \le R(x)$,
(3) より
$\log R(x) \le \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)$
であるので,
$\log \dfrac{2^{x-1}}{x+1} \le \pi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)$
$\log 2^{x-1}-\log(x+1) \le \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)$
$(x-1)\log 2-\log(x+1) \le \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\psi\left(\dfrac{x}{3}\right)$
ここで, (5) で $x$ に $\dfrac{x}{3}$ を代入すると
$\psi\left(\dfrac{x}{3}\right) \le \dfrac{x}{3}\log6$
であるので,
$(x-1)\log2-\log(x+1) \le \psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right)+\dfrac{x}{3}\log6$
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \ge (x-1)\log2-\log(x+1)-\dfrac{x}{3}\log6$
$= x \log2-\log 2-\log(x+1)-\dfrac{x}{3}\log6$
$= \dfrac{x}{3}(3\log2-\log6)-(\log2+\log(x+1))$
$= \dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3}-\log2(x+1)$
即ち
$\psi(x)-\psi\left(\dfrac{x}{2}\right) \ge \dfrac{x}{3}\log\dfrac{4}{3}-\log2(x+1) \cdots (6)$
を得る.



授業で出題した問題(平日課題 No.03)

今住んでいるところのゴミ出しは、燃えるゴミが月・木なのだが、最近の在宅勤務が原因で、だいぶ朝の行動が遅くなっています。一応、起床時間はなんとか保っているのだが、先週中は教科書配布の為に、10時に合わせて出勤していたので、ゴミ出しをすっかり忘れてしまっていまして・・・で、連休に入ってしまったため、今日のゴミ出しが出来ず・・・




今日は、平日課題の解説。内容としては、三角形の面積の公式の証明。

センター試験なんかでも、数学 I の三角比と数学 A の平面幾何のどっちを使うのかを判断する必要がある(正確には、どっちを使うのか判断するのではなく、どっちも使いこなす必要がある)ので、そこら辺を意識した問題です。




以下の面積の公式を証明せよ. 特に断らない限り, $\triangle\mathrm{ABC}$ の $3$ 辺の長さを $\mathrm{BC}=a$, $\mathrm{CA}=b$, $\mathrm{AB}=c$ と表し, その面積 $S$ は
$S=\dfrac12bc\sin A$
で与えられることは用いてもよい.

(1) $\triangle\mathrm{ABC}$ の内接円の半径を $r$ とするとき,
$S=\dfrac12r(a+b+c)$

Proof.



上記のように, 頂点 A, B, C それぞれと内心 I とを結ぶ.

$\triangle\mathrm{XYZ}$ の面積を $S_{XYZ}$ と表すとする. すると,
$S_{IBC}=\dfrac12ar$,
$S_{ICA}=\dfrac12br$,
$S_{IAB}=\dfrac12cr$
であるので,
$S=S_{IBC}+S_{ICA}+S_{IAB}=\dfrac12ar+\dfrac12br+\dfrac12cr=\dfrac12r(a+b+c)$
より成り立つ${}_{\square}$



(2) $\triangle\mathrm{ABC}$ の半径を $R$ とするとき,
$S=\dfrac{abc}{4R}$

Proof.

正弦定理 $\dfrac{a}{\sin A}=2R$ より $\sin A=\dfrac{a}{2R}$ であるので,
$S=\dfrac12bc\sin A=\dfrac12bc \times \dfrac{a}{2R} = \dfrac{abc}{4R}$
が成り立つ${}_{\square}$



Bertrand's postulateの証明 3

本日、緊急事態宣言の延長が確定したようですが・・・

そもそもの緊急事態宣言自体が遅かった、というのが根底にあるとか、そんな事は今更言ってはいけないのでしょうけど・・・

まあ、現状の私としては、出来ることをするまでですが。



最近、アパートにいる時間が長くなり、料理をする時間が増えていまして、今まではやらなかった事、時間がなくて出来なかったことなど、色々と画策していました。


普段、アパートでは玄米を食べていました。もう7、8年前くらいに象印の精米機 BT-AF05を買ったので、それ以来、、精米して直ぐに炊飯した方が美味しいので、ということで白米ではなく玄米で購入したりしていたのですが・・・最近の炊飯器って、大抵は玄米炊飯もできますよね・・・

って事で、玄米を炊いて食べてたりしていたので、なかなか精米機を使う機会もなかったのですが・・・


毎年、1ヶ月くらいは精米して食べてる時期がありました。玄米で食べるのも、我慢の限界で・・・ではなく、米糠が欲しくて、っていうことです。

そう、糠漬けを作るために、米糠をとっていたのです。


ただ糠床は、毎日混ぜないと、乳酸菌が死んでダメになってしまうものです。なので、毎日混ぜていたのですが、残念ながら、遠征で4日間とか不在になることもありまして・・・

って事で例年、夏休み中に糠床がダメになってしまって、糠床を処分して、それから糠床を諦めて・・・

なんて感じで、糠床を1年毎に作っていたりしたのです。


で、この在宅勤務期間を利用して、今年の糠床を作りました。とりあえず、きゅうりが美味しく漬かりました。今日取り出して、次は大根を漬けてみましたので、また2、3日後が楽しみですね。





さて、少し間が開いたけど、Bertrand's postulate の証明の続きの続き。

ここらへんからが、だいぶ面倒くさくなってくる・・・




von Mangoldt function(フォン・マンゴルト関数)$\Lambda$ を
$\Lambda(n) =
\begin{cases}
\log p & (n=p^k, p は素数) \\
0 & (上以外)
\end{cases}$
で定義する. 具体的にいくつか具体例を挙げると,
\[
\begin{array}{|c|c|}
\hline
~~n~~ & ~~\Lambda(n)~~ \\
\hline
1 & 0 \\
\hline
2 & \log 2 \\
\hline
3 & \log 3 \\
\hline
4 & \log 2 \\
\hline
5 & \log 5 \\
\hline
\end{array}
~~~
\begin{array}{|c|c|}
\hline
~~n~~ & ~~\Lambda(n)~~ \\
\hline
6 & 0 \\
\hline
7 & \log 7 \\
\hline
8 & \log 2 \\
\hline
9 & \log 3 \\
\hline
10 & 0 \\
\hline
\end{array}
~~~
\begin{array}{|c|c|}
\hline
~~n~~ & ~~\Lambda(n)~~ \\
\hline
11 & \log 11 \\
\hline
12 & 0 \\
\hline
13 & \log 13 \\
\hline
14 & 0 \\
\hline
15 & 0 \\
\hline
\end{array}
\]
となっている.

「$d|n$」は「$d$ が $n$ を割り切る」, 即ち「$d$ は $n$ の約数である」といういことを表す.

Proposition.1.
von Mongoldt function $\Lambda$ に対し,
$\log n = \displaystyle\sum_{d|n}\Lambda(d)$
が成り立つ.

Proof.
$n$ を素因数分解した結果を $n=p_1^{k_1}p_2^{k_2}\dots p_i^{k_i}$ と表すと,
$\log n = \log (p_1^{k_1}p_2^{k_2}\dots p_i^{k_i})$
$= k_1\log p_1 + k_2\log p_2 + \cdots + k_i\log p_i$
$= \displaystyle\sum_{j=1}^{k_1}\log p_1 + \displaystyle\sum_{j=1}^{k_2}\log p_2 + \cdots + \displaystyle\sum_{j=1}^{k_i}\log p_i$
$= \displaystyle\sum_{j=1}^{k_1}\Lambda(p_1^{j}) + \displaystyle\sum_{j=1}^{k_2}\Lambda(p_2^{j}) + \cdots +
\displaystyle\sum_{j=1}^{k_i}\Lambda(p_i^{j})$
$= \displaystyle\sum_{d|n}\Lambda(d)$
より, 成り立つ${}_{\square}$

続いて, 素数 $p$ に対して,
$\theta(x) = \displaystyle\sum_{p \le x}\log p$
と定義する. また, 正の実数 $x$ に対して
$\psi(x)=\displaystyle\sum_{n \le x}\Lambda(n)$
と定義する.


$\theta(x)$ は, $x$ 以下の素数の対数の和であるので, この $\theta(x)$ に対して, $\theta(x)-\theta\left(\dfrac{x}{2}\right)>0$ であることを証明できれば, $x$ 以下の素数の個数と $\dfrac{x}{2}$ 以下の素数の個数が異なる, 即ち Bertrand's postulate の証明が出来たことになる.

Ploposition.2.
$\log[x]! = \displaystyle\sum_{e \le x}\psi\left(\dfrac{x}{e}\right) \cdots (2)$
が成り立つ.

Proof.
$\log[x]! = \log(1 \times 2 \times \cdots \times ([x]-1) \times [x])$
$= \displaystyle\sum_{n \le x}\log n$
$= \displaystyle\sum_{n \le x}\sum_{d|n}\Lambda(d)$

ここで, $n \le x$ かつ $d|n$ のときの和であるので, $de \le x$ のときであるので,
$\displaystyle\sum_{n \le x}\sum_{d|n}\Lambda(d) = \displaystyle\sum_{de \le x}\Lambda(d)$
である.

また,
$\displaystyle\sum_{de \le x}\Lambda(d) = \displaystyle\sum_{e=1}^{[x]}\sum_{d=1}^{\left[\frac{x}{e}\right]}\Lambda(d)$
$= \displaystyle\sum_{e \le x}\sum_{d \le \frac{x}{e}}\Lambda(d)$
$= \displaystyle\sum_{e \le x}\psi\left(\dfrac{x}{e}\right)$
である.

以上より,
$\log[x]! = \displaystyle\sum_{e \le x}\psi\left(\dfrac{x}{e}\right)$
が成り立つ${}_{\square}$

続きはこちら

授業で出題した課題(週末課題 No.03)

そういえば、大型連休になりました。

例年であれば、部活動の遠征で、全日程を県外で過ごすのですが、新型コロナの影響で休校となっているので、またもや在宅勤務をするわけです。

つまり、遠征に行かない大型連休なんて、6年振りくらいですね。

去年なんかはもう記憶にないかも知れませんが、10連休だったわけですよ。その10日間のうち、中1日と最後の1日がオフだったわけですが、それで実家に帰省とかしても意味がないですし・・・



しかし、この先、どうなるんですかね??9月入学で、って話が強くなってきましたが、その場合、在校生はどうなるんでしょうか??私は私立高校に勤務しているので、収入はどうなるのでしょうか??仮に9月入学となった場合、学校としては入学までの5ヶ月間は授業料収入がなくなるので、給料がなくなるのでしょうか??スタディサプリで生徒対応したり、Google Classroom で課題配信をして指導をしたり、色々とやっているのに、それも無給でということになるのでしょうか??在校生から取っている今の授業料も、9月から新学年がスタートとなった場合、5ヶ月分は無料、4月に払った分は9月の授業料、とかなるでしょうから、結局は5ヶ月分は、学校としては無収入になるわけですよね・・・在校生から、卒業までに3年5ヶ月分の授業料を取るわけにもいきませんから・・・



それにしても、この自宅勤務が続いているおかげで、今年もぬか床を作ることができました。例年だと、遠征が続いたりするので、冷蔵庫の中でゆっくりと発酵させていたのですが、今年は毎日ちゃんと面倒をみることができたので、室温の中で作ることができました。で、月曜日に漬けたきゅうりが、すごく美味しくなっていました。もう、これだけでご飯が食べられちゃいますよ。





さて、今日は Classroom で配信している課題の解説。
週末課題 No.03 です。
連立方程式と2次不等式の問題です。5問それぞれに、出題意図をもった問題です。
2次不等式を解くためには、2次関数のグラフをイメージしなくてはいけない、ということで、 desmos でグラフをかいて解説をしています。




方程式・不等式を解け.

(1) $\begin{cases}
x+y=5 \\
xy=3
\end{cases}$

連立方程式なのだが, 出題意図としては, 複号の使い方に慣れる, です.

第 $1$ 式より, $y=5-x$ なので, これを第 $2$ 式に代入すると,
$x(5-x) = 3$
$x^2-5x+3 = 0$
$2$ 次方程式の解の公式より
$x = \dfrac{-(-5)\pm\sqrt{(-5)^2-4 \times 1 \times 3}}{2 \times 1}
= \dfrac{5\pm\sqrt{13}}{2}$

このあと, この複号 ($\pm$) を含む計算をちゃんと出来るかどうかの問題でした.

$y=5-x$
$= 5-\dfrac{5\pm\sqrt{13}}{2}$
$= \dfrac{10-5\mp\sqrt{13}}{2}$
$= \dfrac{5\mp\sqrt{13}}{2}$.
より, $(x, y)=\left(\dfrac{5\pm\sqrt{13}}{2}, \dfrac{5\mp\sqrt{13}}{2}\right)$(複号同順).


この, $\pm$ と $\mp$ の使い分けを理解しているかが, この問題のメインである.

$-1 \times (\pm1) = \mp1$
となることを理解しているのであれば特に問題ないが, よく分からないのであれば, 最も確実なのは, 場合分けをしてそれぞれ計算することである.

$x=\dfrac{5+\sqrt{13}}{2}$ のとき
$y=5-\dfrac{5+\sqrt{13}}{2}=\dfrac{5-\sqrt{12}}{2}$,
$x=\dfrac{5-\sqrt{13}}{2}$ のとき
$y=5-\dfrac{5-\sqrt{13}}{2}=\dfrac{5+\sqrt{13}}{2}$.
以上より,
$(x, y)\left(\dfrac{5+\sqrt{13}}{2}, \dfrac{5-\sqrt{13}}{2}\right), \left(\dfrac{5-\sqrt{13}}{2}, \dfrac{5+\sqrt{13}}{2}\right)$.


一応, 別解として, 数学 II で学ぶ解と係数の関係(の直後に学ぶ, $2$ 数を解にもつ方程式)を使って解くこともできます.

$2$ 数 $x$, $y$ を解にもつ $t$ を変数とする $2$ 次方程式の $1$ つは
$t^2-(x+y)t+xy = 0$
$t^2-5t+3=0$
(これで前述の $x$ の $2$ 次方程式と同じものができたので, 後は同様に解く)



(2) $\begin{cases}
2x+y+z = 7 \\
x+2y+z = 9 \\
x+y+2z = 8
\end{cases}$

ただの連立方程式の問題です. 掃き出し法(中学校で習う加減法)の意味をちゃんと理解しているかがポイントです.

第 $1$ 式 $-$ 第 $2$ 式より
$x-y = -2$,
第 $1$ 式 $\times2 -$ 第 $3$ 式より
$3x+y=6$,
この $2$ 式の和をとると
$4x = 4$
$x=1$,
これを順に代入すると,
$1-y=-2$
$y=3$,
$2\times1+3+z=7$
$z=2$.


掃き出し法(加減法)の一番のポイントは, 式を $1$ 本減らしてでも文字数を $1$ つ減らす, ということである. これにより, $n$ 個の文字があっても $n$ 本の(一次独立な)式があれば, これで解くことができる.


今回の問題は, 係数が cycle になっているので, 別解が存在する.

第 $1$ 式 $+$ 第 $2$ 式 $+$ 第 $3$ 式より,
$4x+4y+4z=24$
$x+y+z=6$,
第 $1$ 式, 第 $2$ 式, 第 $3$ 式それぞれからこの式を引くと,
$x=1$, $y=3$, $z=2$.



(3) $x^2-5x+4<0$

これは普通の $2$ 次不等式の問題です. “ふくは内”で解くのも $1$ つのやり方ではありますが, ちゃんと $2$ 次関数のグラフを使った方法を理解するようにさせるための問題です.

$2$ 次不等式を解くために, 何故因数分解をしたり, 解の公式を使ったりするのか.
それを理解していれば, (4) や (5) も同じように解けますよ, と言いたいがためのこの $3$ 問です.

$2$ 次関数 $y=x^2-5x+4$ を考える. $2$ 次不等式 $x^2-5x+4<0$ となるのは, グラフの $y<0$ 即ち $x$ 軸よりも下の部分である.

このグラフと $x$ 軸との共有点を調べるために, $x$ 軸の方程式である $y=0$ と連立する.
$\begin{cases}
y=x^2-5x+4 \\
y=0
\end{cases}$
これを解くために, 代入することで, $2$ 次方程式 $x^2-5x+4=0$ が出てくる.

$x^2-5x+4=0$
$(x-1)(x-4)=0$
$x=1, 4$



グラフは上のように, $x=1$ と $x=4$ で $x$ 軸との共有点をもつ.
このグラフのうち, $y<0$ となるのは, 以下の部分である.



これより, $1<x<4$ である.



(4) $-6x^2+7x+3\le0$

(3) と同様に考える.

$-6x^2+7x+3=0$
$6x^2-7x-3=0$
$(2x-3)(3x+1)=0$
$x=\dfrac32, -\dfrac13$
であるので, $-\dfrac13\le x\le\dfrac32$ で... はないです.

(3) と同様に解いてみたけど, 問題の決定的な違いがある. $x^2$ の係数の符号が違うので, グラフが...


そう、上に凸のグラフになるんですよね.
なので, 解は $x\le-\dfrac13$, $\dfrac32\le x$ である.

このような勘違いを回避するためには, 常に $x^2$ の係数は正になるようにするようにする.

$-6x^2+7x+3 \le 0$
$6x^2-7x-3 \ge 0$

この $2$ 次不等式を (3) と同様に解くことで, $x\le-\dfrac13$, $\dfrac32\le x$ を得る.



(5) $3x^2+4x+2>0$

これも同様に解く人が多いので...

$3x^2+4x+2=0$
$x=\dfrac{-2\pm\sqrt{2^2-3\times2}}{3}
= \dfrac{-2\pm\sqrt{-2}}{3}$
であるので, 解は $x<\dfrac{-2-\sqrt{-2}}{3}$, $\dfrac{-2+\sqrt{-2}}{3}<x$ である.

なんて書いたら, そもそもが間違いである.
$\sqrt{-2}$ って, 根号bの中が負になっている時点でこれは...

そうか, 複素数にしなくちゃいけないんだ!!
$x<\dfrac{-2-\sqrt2i}{3}$, $\dfrac{-2+\sqrt2i}{3}<x$ って事... でもないんですよ.

そもそも虚数では, 大小が定義されないものですから. 不等号で評価することが出来ないものです.


では, どうしたらいいのか.

解の公式を使っても実数解が出てこない... ということで, 解なし, というのも違います.

そもそも, 解なしになったのは, $2$ 次不等式なんですよね. ということは, $x$ 軸との共有点がない, ということ.

実際に, $y=3x^2+4x+2$ のグラフをかいてみると, 以下のようになる.


そう, 共有点がない, ということは, $x$ 軸と離れている, ということ.

となると, このグラフの中で, $y>0$ の部分は... すべての実数, となる.


この問題に関しては, もっとシンプルな別解がある.

$3x^2+4x+2 > 0$
$x^2+\dfrac43x+\dfrac23 > 0$
$\left(x+\dfrac23\right)^2-\left(\dfrac23\right)^2+\dfrac23 > 0$
$\left(x+\dfrac23\right)^2+\dfrac29 > 0$
ここで, $\left(x+\dfrac23\right)^2\ge0$ であるので, すべての実数に対してこの不等式が成り立つ.
よって, 解はすべての実数である.