東京大学(理系・2020)第3問

目指せ、YouTuber!!

ではないですが、ちょっと YouTube に動画を挙げてみようかと考えています。


警察を挑発して・・・とかはやりませんし、ゲーム実況をするわけでもありません。


私の数少ない趣味の1つに、パズルがあります。パズルの中には、ルービックキューブも含まれています。ルービックキューブ自体はハンガリーの建築学者の Rubik Erno が作った立体パズルです。そのパズルの解法自体は色々と知られていますが、基本的には数学、特に群論と呼ばれる分野で考えることができます・・・

っていう理屈は理解していたのですが、実際にはどうやって解くんだろうか・・・と考えたのが、大学院修了後の、大学職員時代。で、色々と考えた結果、自分で解法を見つけることができたのですが・・・

如何せん、独自の解法なので、どこにも載っていません。世に溢れる解法の殆どは、購入時についてくる解説のツクダ式か、大会でのスタンダードになってる LBL くらいです。

それに対して、私の解法は $2 \times 2 \times 2$ のポケットキューブの解法から始まっているので、所謂、 CF(Corner First) 法に分類されるものだと思われる。そこから、ポケットキューブはルービックキューブの部分群になっている、という考え方でルービックキューブの解法を見つけ、次に $4 \times 4 \times 4$ のルービックリベンジ, $5 \times 5 \times 5$ のプロフェッサーキューブというように解法を確立し、最終的には $6 \times 6 \times 6$ の V-Cube 6 も解けるようになりました。

何故, $6 \times 6 \times 6$ で終わっているのか??実は、数学的にはこの $6 \times 6 \times 6$ とその前の $5 \times 5 \times 5$ が解けるようになると、(時間はかかるが)解けることが分かるので、これ以上は新しい解法は必要ないのである。

そういった意味でも、私は普段から触れる場所には $7 \times 7 \times 7$ までを置いている($6 \times 6 \times 6$ などの偶数のものは中心がないので(物理的に)やりにくいので $7 \times 7 \times 7$ をやってます)。


で、ちょくちょく人から聞かれるのが、どうやって揃えるのか、と。理屈を説明しても、なかなか分かってもらえないので、実際にやりながら説明をするのですが、それでもなかなか覚えられない。ということで、動画にしてまとめてみようかと思いました。そのためには・・・まずは撮影機材を揃える必要があるんですよね・・・目線カメラとかがあれば、簡単にできそうなのですが・・・




今日は、東京大学の第3問。


$-1 \le t \le 1$ を満たす実数 $t$ に対して,
\begin{align*}
x(t) &= (1+t)\sqrt{1+t} \\
y(t) &= 3(1+t)\sqrt{1-t}
\end{align*}
とする. 座標平面上の点 $P(x(t), y(t))$ を考える.
(1) $-1 < t \le 1$ における $t$ の関数 $\dfrac{y(t)}{x(t)}$ は単調に減少することを示せ.
(2) 原点と $P$ の距離を $f(t)$ とする. $-1 \le t \le 1$ における $t$ の関数 $f(t)$ の増減を調べ, 最大値を求めよ.
(3) $t$ が $-1 \le t \le 1$ を動くときの $P$ の軌跡を $C$ とし, $C$ と $x$ 軸で囲まれた領域を $D$ とする. 原点を中心として $D$ を時計回りに $90^\circ$ 回転させるとき, $D$ が通過する領域の面積を求めよ.




(1) $-1 < t < 1$ のとき,
$\dfrac{y(t)}{x(t)} = \dfrac{3(1+t)\sqrt{1-t}}{(1+t)\sqrt{1+t}}$
$= \dfrac{3\sqrt{1-t}}{\sqrt{1+t}}$
である. ここで,
$\dfrac{d}{dx}\dfrac{y(t)}{x(t)} = \dfrac{-\frac{3\sqrt{1+t}}{2\sqrt{1-t}}-\frac{3\sqrt{1-t}}{2\sqrt{1+t}}}{1+t}$
$= -\dfrac{3}{(1+t)\sqrt{(1-t)(1+t)}}$
であり, $-1<t<1$ より $1+t>0$, $\sqrt{1+t} > 0$, $\sqrt{1-t} > 0$ であるので $\dfrac{d}{dx}\dfrac{y(t)}{x(t)} < 0$ である, 即ち $\dfrac{y(t)}{x(t)}$ は単調に減少する${}_{\square}$


(2) 定義より
$f(t) = \sqrt{(x(t))^2+(y(t))^2}$
$= \sqrt{(1+t)^3+9(1+t)^2(1-t)}$
$= (1+t)\sqrt{(1+t)+9(1-t)}$
$= (1+t)\sqrt{10-8t}$
であるので,
$\dfrac{d}{dt}f(t) = (1+t)'\sqrt{10-8t}+(1+t)(\sqrt{10-8t})'$
$= \sqrt{10-8t}-8 \times (1+t) \times \dfrac{1}{2\sqrt{10-8t}}$
$= \sqrt{10-8t}-\dfrac{4(1+t)}{\sqrt{10-8t}}$
$= \dfrac{(10-8t)-4(1+t)}{\sqrt{10-8t}}$
$= \dfrac{6-12t}{\sqrt{10-8t}}$
であるので, $\dfrac{d}{dt}f(t)=0$ となるのは $t=\dfrac12$ のときのみである.

増減表は以下の通り.
$
\begin{array}{c|ccccc}
t & -1 & \cdots & \frac12 & \cdots & 1 \\
\hline
\frac{d}{dt}f(t) & + & + & 0 & - & -  \\
\hline
f(t) & 0 & \nearrow & \frac32\sqrt{6} & \searrow & 2\sqrt2
\end{array}
$
これより, $-1 \le t < \dfrac12$ のとき増加, $\dfrac12 < t < 1$ のとき減少し, 最大値 $f(\frac12)=\dfrac32\sqrt6$ である.




(3) $D$ が通過する領域は下図の通り.



この領域を, $2$ つに分けて考える.


上図の領域の面積は, $x$ 軸の下側の部分を $90^\circ$ 回転させるとちょうど中心角 $90^\circ$ の扇形になるので,
$\dfrac14 \times \left(\dfrac32\sqrt6\right)^2 \times \pi = \dfrac{27}{8}\pi$
である.




それ以外の領域について, 上図のような楕円のような図形を半分にしたような図になる.
この図の面積は,
$\displaystyle\int_{0}^{2\sqrt2}ydx = \int_{-1}^{1}3(1+t)\sqrt{1-t} \times \dfrac32\sqrt{1+t}dt$
$= \dfrac92\displaystyle\int_{-1}^{1}(1+t)\sqrt{1-t^2}dt$
$= \dfrac92\left(\displaystyle\int_{-1}^{1}\sqrt{1-t^2}dt+\int_{-1}^{1}t\sqrt{1-t^2}dt\right) = (*)$
ここで, $-t\sqrt{1-(-t)^2}=-t\sqrt{1-t^2}$ より, $t\sqrt{1-t^2}$ は奇関数であるので $\displaystyle_{-1}^{1}t\sqrt{1-t^2}dt=0$ である. よって,
$(*) = \dfrac92\displaystyle\int_{-1}^{1}\sqrt{1-t^2}dt$
$= \dfrac92\displaystyle\int_{-\frac{\pi}2}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{1-\sin^2\theta}\times\cos\theta d\theta$
$= \dfrac92 \displaystyle\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}}\cos^2\theta d\theta$
$= \dfrac94\displaystyle\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}}(\cos2\theta+1)d\theta$
$= \dfrac94\left[\dfrac12\sin2\theta+\theta\right]_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}}$
$= \dfrac94\pi$
である.


以上より, 求める面積は
$\dfrac{27}{8}\pi+\dfrac94\pi = \dfrac{45}{8}\pi$
である.




授業で出題した問題(週末課題 No.07)

今日、スマホを注文しました。 SAMSUNG の Galaxy A7 です。以前書いた通り、楽天モバイルの Rakuten UN-LIMIT にしたので、それで使うスマホを・・・ではありません。使うつもりは全くないので・・・

では何故、注文したのか??答えは簡単です。安かったので。


通常、31,500 円の端末が 17,000 円(税抜、税込みだと 18,700 円)で買えて、更に楽天ポイントで 15,000 ポイント還元になるので、端末料金が実質 3,700 円、という事に。まあ、ポイント付与は約 3 ヶ月後になるのが気になりますが、届き次第、ゲオに持ち込むか、若しくはメルカリか・・・または、誰か使いたい人がいれば、譲ってあげなくもないのですが・・・





今日も、授業で出題した問題。内容は、確率です。

どれも基本となる内容なので、しっかりと理解して欲しいところ。

(1) は千葉工大の, (2) は高知工科大の, (3) は岐阜聖徳学園大の, (4) は明海大の $2019$ 年の入試問題です.





次の問いに答えよ.
(1) $5$ 人で $1$ 回じゃんけんをする. 各人はグー, チョキ, パーをそれぞれ $\dfrac13$ の確率で出すものとする. このとき, ちょうど $2$ 人が勝つ確率を求めよ.
(2) $4$ 個のサイコロを同時に投げるとき, 出る目の最小値が $2$ である確率を求めよ.
(3) サイコロを $3$ 回投げて, 出た目を順に $a$, $b$, $c$ とする. $a<b<c$ となる確率は [ア] であり, $a+b+c=7$ となる確率は [イ] である.
(4) $4$ 個のさいころを同時に投げたとき, 少なくとも $2$ 個のさいころの目が同じになる確率を求めよ.





(1)
勝つ $2$ 人の組み合わせは ${}_{5}\mathrm{C}_{2}$ 通り, 勝敗のつき方は
(グー, グー, チョキ, チョキ, チョキ), (チョキ, チョキ, パー, パー, パー), (パー, パー, グー, グー, グー) の $3$ 通りであるので,
$\dfrac{{}_{5}\mathrm{C}_{2} \times 3}{3^5} = \dfrac{10}{81}$.

(別解)
考え方を変えて, 積事象として考える. $5$ 人ぞれぞれがどの手を出すかは独立である.
勝つ $2$ 人のうち $1$ 人目はどの手を出してもいいので $1$, $2$ 人目は同じ手を出さなくてはいけないので $\dfrac13$, 負ける $3$ 人はそれぞれ負ける手を出さなくてはいけないのでそれぞれ $\dfrac13$ である. よって, 求める確率は
${}_{5}\mathrm{C}_{3} \times 1 \times \dfrac13 \times \left(\dfrac13\right)^3 = \dfrac{10}{81}$.

(2)
解法を知っている人にはなにも難しくないのだが, 知らないと戸惑うもところ. そういうときは, 個数を減らして考える.

サイコロ $2$ 個とし, 表で考える.
$
\begin{array}{c|cccccc}
最小値 & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 \\
\hline
1 & 1 & 1 & 1 & 1 & 1 & 1 \\
2 & 1 & 2 & 2 & 2 & 2 & 2 \\
3 & 1 & 2 & 3 & 3 & 3 & 3 \\
4 & 1 & 2 & 3 & 4 & 4 & 4 \\
5 & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 5 \\
6 & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6
\end{array}
$
この表より, 最小値が $2$ になるのは $9$ 通り... なのだが, 数えては意味がない. サイコロ $2$ 個だから $2$ 次元の表にまとめられたのであり, サイコロ $4$ 個のときは $4$ 次元の表にまとめる... なんですか, $4$ 次元の表って... まあ, $4$ 次元の表も作れるのですが...

ということで, 表で数えるのではなく, 計算で求める, という方針で.

表を見れば分かる通り, $6$ は $1 \times 1$ の正方形に, $5$ と $6$ を合わせると $2 \times 2$ の正方形に, $4$ と $5$ と $6$ を合わせると $3 \times 3$ の正方形に, というように並んでいる. これより, $2$ の個数は $5^2-4^2$ 個であることが分かる.

これをサイコロ $4$ 個で考えれば, $5^4-4^4$ 個である.

よって, 求める確率は
$\dfrac{5^4-4^4}{6^4} = \dfrac{(5^2+4^2)(5^2-4^2)}{6^4}$
$= \dfrac{41 \times 9}{2^4 \times 3^4}$
$= \dfrac{41}{2^4 \times 3^2}$
$= \dfrac{41}{144}$.

この分子の計算は, $4^4$ とか $5^4$ はよく出てくるので暗算で問題ないが, 引き算なんて面倒なので(私は)したくない. なので, こういうときは因数分解で計算を簡単に済ませるのが得策である.

(3)
具体的にいくつか例を考えてみる. 題意を満たす例としては,
$(1, 2, 3)$, $(1, 2, 4)$, $(1, 2, 5)$, ... , $(4, 5, 6)$
がある. これを見ていると, $6$ 個の数字の中から $3$ 個を選んでいることが分かるので, 求める確率は
$\dfrac{{}_{6}\mathrm{C}_{3}}{6^3} = \dfrac{5}{54}$.

後半も, 具体的に考えてみる.
$(1, 1, 5)$, $(1, 2, 4)$, $(1, 3, 3)$, ...

ここからは色々と考えつく.

(考え方 1) まず, 一般的な考え方としては, 合計が $7$ なので, $7$ をどう分けるかの問題である. という事なので,
○○○○○○○
のような, $7$ 個の○を分ける. 分ける為には境目を $2$ つ入れればいいのだが, 入れられる候補は $7$ 個の○の間なので $6$ 箇所ある. つまり, $6$ 箇所から $2$ 箇所を選んで境目を入れればいいので, ${}_{6}\mathrm{C}_{2}$ 通りである. よって, 求める確率は
$\dfrac{{}_{6}\mathrm{C}_{2}}{6^3} = \dfrac{5}{72}$.

(考え方 2)  これはサイコロを投げるのが $3$ 回だから出来る問題であり, $4$ 回になったらちょっと厳しい解法である. $a+b$ の値が $7$ 未満であれば, $c$ の値は一意に決まる. 例えば, $a+b=5$ であれば $c=2$ である. これより,
$
\begin{array}{ccc}
a+b & & 組み合わせ \\
a+b=2 & \Longrightarrow & 1 \\
a+b=3 & \Longrightarrow & 2 \\
a+b=4 & \Longrightarrow & 3 \\
a+b=5 & \Longrightarrow & 4 \\
a+b=6 & \Longrightarrow & 5
\end{array}
$
であるので, 求める確率は
$\dfrac{1+2+3+4+5}{6^3} = \dfrac{5}{72}$.

(考え方 3) もっと具体的に考えて, 全部数える解法. 題意を満たす組み合わせは,
$(1, 1, 5)$ およびそれを並び替えたもの $\Longrightarrow$ $3$ 通り
$(1, 2, 4)$ およびそれを並び替えたもの $\Longrightarrow$ $3!$ 通り
$(1, 3, 3)$ およびそれを並び替えたもの $\Longrightarrow$ $3$ 通り
$(2, 2, 3)$ およびそれを並び替えたもの $\Longrightarrow$ $3$ 通り
であるので, 求める確率は
$\dfrac{3+3!+3+3}{6^3} = \dfrac{5}{72}$.

(4) 「少なくとも」って言われたら, もちろん余事象を考えましょう. 「少なくとも $2$ 個が同じ」の余事象は「すべて異なる」である. 全て異なる目になるには, $6$ 個の数字から $4$ 個を選んで並べればよいので, 求める確率は
$1-\dfrac{{}_{6}\mathrm{P}_{4}}{6^4} = \dfrac{13}{18}$.



何で問題文で, (2), (3) は「サイコロ」なのに, (4) だけ「さいころ」なのか... だって, 入試問題なので, そのまま書き写しただけですから...

東京大学(理系・2020)第2問

最近、 Classroom を使ってどこまで出来るか考えています。

使い方によってはどこまでも出来るんでしょうけど、とりあえず今の授業でプラスになることをしたい、と思いまして・・・


基本的に、提出物とか嫌いな人なので、それをなんとか減らしたい、と思っています。回収しなければいい、っていう事はダメなんですよね・・・成績評価に入れないといけないので。テストでは点数取れなかったけど、授業はちゃんと聞いて、問題もちゃんと解いてるよ、だから成績なんとかして、っていうやつですね。

別に、そんな成績評価が嫌だとか、そういうことではないんですよ。単純に、モノを集めるのが嫌なんですよね。特に、真面目なクラスの授業をしていると、9割くらいの生徒がちゃんと提出してくるので、職員室に持ち帰るのも大変だし、それをチェックするのはもっと大変。特に、机の上を片付けるのが下手くそな私としては、モノを増やしたくない・・・

そんなわけで、考えました。現在、3年生の演習の授業でやっている、週末課題と同じ方法でいけるのではないか、と。


で、考えました。

現在、授業での問題演習は控えています。なので、教科書の練習問題を解いて、それを写真に撮って、Classroom で提出させる、その際に、授業ノートも一緒に写真に撮って提出。そうすれば、テスト後に提出する必要もなくなるし、私としてもいつでもノートチェックを出来るので、いいことですね。

その為にも、2学年だけでも、 Gmail の導入と Classroom への設定を積極的にやらせないといけないので、ここ数日、そのマニュアルを作ったり、生徒のアドレスを連絡先にインポートするためのファイルを作成したりと、色々と裏で動いていました。来週のホームルームの時間で、なんとか設定できればいいのですが・・・






今日は、先日の続きで、東京大学の第2問。2次関数の問題ですね。


平面上の点 $P$, $Q$, $R$ が同一直線上にないとき, それらを $3$ 頂点とする三角形の面積を $\triangle PQR$ で表す. また, $P$, $Q$, $R$ が同一直線上にあるときは, $\triangle PQR=0$ とする.
$A$, $B$, $C$ を平面上の $3$ 点とし, $\triangle ABC=1$ とする. この平面上の点 $X$ が
$2 \le \triangle ABX+\triangle BCX + \triangle CAX \le 3$
を満たしながら動くとき, $X$ の動きうる範囲の面積を求めよ.





(i) 点 $X$ が $\triangle ABC$ の内部または周上にあるとすると,



$2 \le \triangle ABX+\triangle BCX + \triangle CAX = 1$
より, 不適.


(ii) 線分 $AX$ と線分 $BC$ が交わるとすると,



$\triangle ABX+\triangle BCX + \triangle CAX = 1 + 2 \triangle BCX$
であるので,
$2 \le 1+2\triangle BCX \le 3$
$1 \le 2\triangle BCX \le 2$
$\dfrac12 \le \triangle BCX \le 1$
である. よって, 底辺を $BC$ として考えると, 点 $A$ までの距離の $1.5$ 倍から $2$ 倍の範囲となる. 対称性より, 下記の青線で囲われた部分である.




(iii) $3$ つの線分 $XA$, $XB$, $XC$ のどれも $3$ 辺と交わらないとき,



この図のような位置だとすると,
$\triangle ABX+\triangle BCX + \triangle CAX = 2 \triangle ABX - 1$
であるので,
$2 \le 2\triangle ABX-1 \le 3$
$3 \le 2\triangle ABX \le 4$
$\dfrac32 \le \triangle ABX \le 2$
である. よって, 底辺を $AB$ として考えると, 点 $C$ までの距離の $1.5$ 倍から $2$ 倍の距離となる. 対称性より, 下記の青線で囲われた部分である.



(ii) のときの面積はそれぞれ $\triangle ABC$ の $2$ 倍の図形から $1.5$ 倍の図形を除いたものであるので,
$2^2-\left(\dfrac32\right)^2=\dfrac74$
である.

(iii) のときの面積はそれぞれ $\triangle ABC$ の $1$ 倍の図形から $0.5$ 倍の図形を除いたものであるので,
$1^2-\left(\dfrac12\right)^2=\dfrac34$
である.


以上より, 求める面積は
$\dfrac74 \times 3 + \dfrac34 \times 3 = \dfrac{15}2$
である.

授業で出題した問題(週末課題 No.06)

3年生の演習の授業で、Google Classroom を使い始めてもうすぐ2ヶ月になりそうです。基本的に、レポートの提出とその評価くらいしか使っていないのですが、それでも十分に便利です。


2年生でも問題演習がメインの授業があるので、そちらでも使うことにしました。


しかも今回、ここ最近で状況が大きく変わって、生徒全員にメールアドレスが発行されました。

以前も書いたのですが、本校は G Suite for education を使っています。で、 for education の場合、メールアドレスは無制限に発行できるので、生徒全員分を今回、発行してみました。

とはいえ、学校ドメインのメールアドレスを生徒に使わせると、悪用される可能性もありますので・・・

と思って色々と調べていたら、色々と制限をかけることができるようでした。他にも色々と権限を設定できるようだったので、試しに使わせてみよう、と。


そんなわけで、2年生の方は全員のメールアドレスが分かっているので、直接招待を送って参加させることにしました。


それは別にいいのですが・・・メールアドレスを全校生徒分発行された、って事は・・・3年生の方は、各自で Gmailのアドレスを作成させたのに・・・今までやってきたレポートのデータを残しながら、アカウントのアドレスを変更って出来るのでしょうか?? G Suite のマニュアル、日本語もあるのですが、非常に分かりづらいんですよね・・・






今回は、場合の数の問題。どれも基本といえば基本な問題ばかり。第 1 問の (4) は、ちゃんと状況を理解していれば難しくないはずなのだが、なかなかノーヒントで正解できる生徒は多くなかった。




第 $1$ 問
$8$ 人を, 次のように班分けする分け方は何通りあるか.
(1) A 班に $3$, B 班に $3$ 人, C 班に $2$ 人
(2) $3$ 人, $3$ 人, $2$ 人の $3$ 班
(3) $2$ 人ずつの $4$ 班に分ける
(4) 無人の班がないような $2$ 班

第 $2$ 問
次の図形の辺上を動くとき, 点 A から点 B までの最短距離の道順は何通りあるか.
(1) $1$ 辺の長さが $4$ の正方形の格子線上

(2) $1$ 辺の長さが $2$ の立方体の格子線上





第 1 問

(1) A 班の $3$ 人を選ぶのは ${}_{8}\mathrm{C}_{3}$ 通り, B 班の $3$ 人を選ぶのは ${}_{5}\mathrm{C}_{3}$ 通り, C 班の $2$ 人を選ぶのは ${}_{2}\mathrm{C}_{2}$ 通りであるので,
${}_{8}\mathrm{C}_{3} \times {}_{5}\mathrm{C}_{3} \times {}_{2}\mathrm{C}_{2} = 560$
より $560$ 通り.

(2) (1) のうち, 班の名前を無くすと A, B の $2$ 班が重複しているので,
$\dfrac{560}{2!} = 280$
より $280$ 通り.

(3) (2) と同様に考えると,
$\dfrac{{}_{8}\mathrm{C}_{2} \times {}_{6}\mathrm{C}_{2} \times {}_{6}\mathrm{C}_{2} \times {}_{2}\mathrm{C}_{2}}{4!}=105$
より $105$ 通り.

(4) 各人が A, B の $2$ 班に分かれるので $2^8$ 通り, そのうち, 全員が A 班または B 班にあるのが $2$ 通り, さらに A, B 班の名前を無くすので,
$\dfrac{2^8-2}{2!} = 127$
より $127$ 通り.

第 2 問

(1) A から B への最短距離での移動は, 右へ $4$ 回, 上へ $4$ 回移動すればいいので,
${}_{8}\mathrm{C}_{4} \times {}_{4}\mathrm{C}_{4} = 70$
より $70$ 通り.

(2) A から B への最短距離での移動は, 右へ $2$ 回, 奥へ $2$ 回, 上へ $2$ 回移動すればいいので,
${}_{6}\mathrm{C}_{2} \times {}_{4}\mathrm{C}_{2} \times {}_{2}\mathrm{C}_{2} = 90$
より $90$ 通り.




こうやって問題を出題すると, 別に間違いではないのだが, 気になることがありまして...

第 2 問では
$\dfrac{8!}{4!4!} = 70$
$\dfrac{6!}{2!2!2!} = 90$
と解答している生徒がほとんどなのです.

別に, それが悪いとかどうとかではないのですが, 本質的に同じことである第 1 問の (1) では
$\dfrac{8!}{3!3!2!} = 560$
と解答する人はいないんですよね...

なんででしょうか??

東京大学(理系・2020)第1問

休校が明けて、授業が始まりました。

そんなわけで、今までの堕落した生活リズムが崩れていたところから無理やり戻したためか、とんでもないことに・・・



休校期間に作った糠床を最近混ぜ忘れて・・・



御臨終となってしまいました・・・



こんなに早い期間で糠床をやっちまったのは、流石にショックで・・・



仕方がないので、じゃがいもと玉ねぎを丸のまま圧力鍋で煮付けてやりました。

それはいいとして、もう一度、糠床を作り直しますか・・・





久しぶりに、入試問題。

まずは、やるとしたらここでしょう。

東京大学、そう、私の母校・・・でも何でもないですが、とりあえずは例年通り、東京大学の入試問題の第 1 問から。





$a$, $b$, $c$, $p$ を実数とする. 不等式
$ax^2+bx+c>0$
$bx^2+cx+a>0$
$cx^2+ax+b>0$
をすべて満たす実数 $x$ の集合と, $x>p$ を満たす実数 $x$ の集合が一致しているとする.
(1) $a$, $b$, $c$ はすべて $0$ 以上であることを示せ.
(2) $a$, $b$, $c$ のうち少なくとも $1$ 個は $0$ であることを示せ.
(3) $p=0$であることを示せ.




(1) $a<0$ であると仮定すると, $y=ax^2+bx+c$ のグラフは上に凸の放物線となる. すると,
$\displaystyle\lim_{x\to\infty}(ax^2+bx+c)=-\infty$
であるので, どのような実数 $p$ に対しても $x>p$ を満たすような範囲で十分大きな $x$ に対して $ax^2+bx+c>0$ が成り立たない. 故に $a\ge0$ である.
同様に, $b\ge0$, $c\ge0$ が成り立つ${}_{\square}$

(2) $a>0$, $b>0$, $c>0$ と仮定する. $ax^2+bx+c>0$ の解は, $b^2-4ac\ge0$ のときは $x<\alpha_1$, $\beta_1<x$ ($\alpha_1\le\beta_1$)と表すことができ, $b^2-4ac<0$ のときはすべての実数である.
同様に, $bx^2+cx+a>0$ の解は $x<\alpha_2$, $\beta_2<x$ またはすべての実数, $cx^2+ax+b>0$ の解は $x<\alpha_3$, $\beta_3<x$ またはすべての実数である.

$3$ つの $2$ 次不等式すべての解が“すべての実数”であるとき, $3$ つの不等式をすべて満たす実数 $x$ の集合は実数全体となるので不適.
$\alpha_1$, $\alpha_2$, $\alpha_3$ の中で存在するものの最小値を $\alpha$ とすると, $x<\alpha$ でも全ての不等式を満たすので不適.

以上より, $a>0$, $b>0$, $c>0$ ではないことが分かる. (1) より $a$, $b$, $c$ はすべて $0$ 以上であるので, $a$, $b$, $c$ のうち少なくとも $1$ 個は $0$ である${}_{\square}$

(3) (2) より, $a$, $b$, $c$ のうち少なくとも $1$ つは $0$ である. $a$, $b$, $c$ には対象性があるので, $c=0$ としても一般性を失わない.
$c=0$ とすると, $3$ つの不等式は
$ax^2+bx>0$
$bx^2+a>0$
$ax+b>0$
と表される.

第 $1$ 式より
$ax^2+bx>0$
$ax\left(x+\dfrac{b}{a}\right)>0$
$x<-\dfrac{b}{a}$, $0<x$.

第 $2$ 式より
$bx^2+a>0$
$bx^2>-a$
$x^2>-\dfrac{a}{b}$
$-\dfrac{a}{b}<0$ より, 解はすべての実数.

第 $3$ 式より
$ax+b>0$
$ax>-b$
$x>-\dfrac{b}{a}$

以上より, 共通解は $x>0$ であるので, $p=0$ である${}_{\square}$

授業で出題した問題(平日課題 No.05)

前回書いた通り、 Yodobashi さんで SIM フリーの iPhone SE を購入し、Rakuten UN-LIMIT に申し込みをしました。

最初に au の携帯電話から、 MNP 予約番号受付窓口の 0077-75470 に電話をかけて、予約番号を発行してもらう・・・のですが、全然つながらない・・・

新型コロナの関係でショップの窓口での受付を減らして、コールセンターへの出勤も減らしているからか、非常に繋がりにくい状況になっていました。電話をかけて、10分を超えても繋がらない・・・

そんな状態で、問題が発生しました。前回も書いた通り、使っているガラケーは10年以上前に発売された、 CA004 です。当然もう、バッテリーは限界になっています。そんな状態で、 Bluetooth でヘッドセットを繋いで(保留中に流れる)音楽を聞いていたら、そりゃあバッテリーも切れますよ。

そんなわけで、急遽枕元から電源コードを持ってきて繋いだ・・・のだが、もう既に手遅れ、電源が落ちていました。保留状態で、20分くらい待ってたのに・・・


改めて電源を入れてからもう一度電話をする。結局、30分待ってようやく電話が繋がりました。で、本人確認をしてから、 MNP 予約番号発行の担当に繋いぐ為に・・・また、保留音楽が・・・

まあ、今度は5分くらいで繋がりました。で、発行された 10 桁の予約番号を電話越しに聞いて、それをメモする。聞き間違えて、1回書き直す。そんな苦労をしたのに・・・電話の後で届いた C メールに、全部しっかりと書いてあったんですが・・・


そんな苦労(?)も乗り越えて、 Rakuten UN-LIMIT の申し込みも無事に完了しました。ということで、(詳しく分かりませんが)数時間なのか数日なのか、 au (090 から始まる方)の番号が繋がらなくなりますが・・・気にしないでください。







今回は不定方程式の別パターンの問題。ノーヒントで、しかも初見でこれを解けるかといえば恐らく無理なので、穴埋めにして、たいぶ丁寧な誘導をつけての出題。




不定方程式 $3x^2+5xy+2y^2+5x+3y-4=0$ を満たす整数の組 $(x, y)$ をすべて求める.
$3x^2+5xy+2y^2+5x+3y-4$ を因数分解しようとしても, 上手くいかない. そこで, 定数項を調整して, 因数分解することを考える.
(1) $3x^2+5xy+2y^2=(x+y)([ア]x+[イ]y)$ である.
これより, 因数分解をした結果が $(x+y+m)([ア]x+[イ]y+n)$ であるとすると, 展開式の $x$, $y$ の係数より, 連立方程式
$\begin{cases}
[ア]m+n=[ウ] \\
[イ]m+n=[エ]
\end{cases}$
が成り立つ. これを解いて $m$, $n$ の値を求めることで,
$3x^2+5xy+2y^2+5x+3y-4=(x+y+[オ])([ア]x+[イ]y-[カ])-[キ]$
である.

(2) (1) より, 与えられた不定方程式は
$(x+y+[オ])([ア]x+[イ]y-[カ])=[キ]$
である. $[キ]$ は素数であるので, 

$x+y+[オ]=1$ 
$[ア]x+[イ]y-[カ]=[キ]$ 

$x+y+[オ]=[キ]$ 
$[ア]x+[イ]y-[カ]=1$ 

$x+y+[オ]=-1$ 
$[ア]x+[イ]y-[カ]=-[キ]$ 

$x+y+[オ]=-[キ]$ 
$[ア]x+[イ]y-[カ]=-1$ 

の $4$ パターンが考えられる. それぞれを解いて, $4$ 組の解が得られ, $y$ の値が大きい順に並べると,
$(x, y)=([ク], [ケコ]), ([サ], [シス]), ([セ], [ソタ]), ([チ], [ツテト])$
である.

(何故かシステムの都合上, $4$ パターンの連立方程式がちゃんと表記できなくなったので, $2$ 本の式を並べただけになっている)





因数分解は特に問題ないと思う.
$3x^2+5xy+2y^2 = (x+y)(3x+2y)$
これより,
$(x+y+m)(3x+2y+n) = 3x^2+5xy+2y^2+(3m+n)x+(2m+n)y+mn$
であるので, $x$, $y$ の係数より連立方程式
$3m+n=5$
$2m+n=3$
た成り立つ. これを解いて, $m=2$, $n=-1$ を得る. よって,
$3x^2+5xy+2y^2+5x+3y-4=0$
$3x^2+5xy+2y^2+5x+3y-2=2$
$(x+y+2)(3x+2y-1)=2$
である. この右辺の $2$ は素数であるので,

$x+y+2=1$
$3x+2y-1=2$

$x+y+2=2$
$3x+2y-1=1$

$x+y+2=-1$
$3x+2y-1=-2$

$x+y+2=-2$
$3x+2y-1=-1$

の $4$ パターンがあり得る.
これらそれぞれを解くと,
$(x, y)=(5, -6)$, $(2, -2)$, $(5, -8)$, $(8, -12)$
であるので, $y$ の値が大きい順に並べると
$(x, y)=(2, -2)$, $(5, -6)$, $(5, -8)$, $(8, -12)$
である.


授業で出題した問題(週末課題 No.05)

先週、 iPhone SE(2020) を注文しました。
またぁ、直ぐにそんな新しいモノを買ってる・・・

なんて思われそうですが、そもそも iPhone の新品を買うのは初めてです。

約 4 年前、リーフを購入した際に、NissanConnect EVアプリを使うためにはスマホが必要になりました。でも、当時使っていたのは、2台ともガラケーでした。

で、どっちかをスマホにしようかと思ったのですが・・当時使っていた au にしても Y!mobile にしっても、スマホにすると月額料金がとっても高くなってしまう。そんなわけで、色々と調べたり、周囲に相談した結果、 mineo にしてみるのが良さそう、って事で・・・

ガラケー2台はそのまま保持し、 mineo のデータ専用プランで、 iPhone を使おう、と。

そんなわけで、次に iPhone 探しを。目的とするアプリは前述の EV アプリのみなので、まあ何でもいいや、という考えが基準ですので・・・オフハウスで、 iPhone5c を購入しました。mineo の SIM が届いてから、設定は自分でしなくてはなりませんでしたが、それでも問題なく使っていました。


それから1年半後、困ったことが起こりました。

NPO の活動で埼玉県に行く前日に、 iPhone が SIM カードを認識しなくなりました。行った先で、 LINE や Facebook などの連絡手段が使えない、という困った事態に。そんなわけで、仕方ないので帰ってきてからオフハウス巡りを。3軒廻ったところで、 iPhone 6 を発見、購入。 SIM カードを挿し替えて、無事に復活しました。因みに、 LINE 等の引き継ぎも、端末事態が壊れたわけではなかったので、無事に出来ました。

そんな中古で購入した 2 台目の iPhone も、使い始めて 2 年 3 ヶ月を越えました。まあ、まだまだ問題なく使えているのですが、何で iPhone を新しく購入したのかと言うと・・・


au のガラケーが、そろそろ限界を迎えそうで・・・

今使っている au のガラケーは、 2009 年発売の CA004 です。つまり、もう使い始めて 10 年を超えているのです。ここ 1 年くらいはバッテリーの持ちが悪くなってきたのですが、最近はそれ以上に気になるのが、気がついたら起動画面になっている・・・

で、機種変を考えて何度か au ショップに行ったのですが、どの機種に変更しても、月額料金が 5,000 円超えになってしまうという・・・

ところが、 iPhone SE(2020) が発売されることになり、端末料金が格安に。これなら、あまりお金をかけずに機種変出来るのではないか、ということで・・・


で、色々と調べたりしてみました。前提として、 au で使っている番号をそのまま使い続けます。


プラン 1
au で iPhone SE に機種変をする。現在、ガラケーを使っていることもあり、 2022 年に 3G の電波が停波してしまうので、機種変を促すための割引もある。だが、それにしても機種変後の月額料金が高い・・・

プラン 2
たまに家電量販店でやっている、ガラケーからの MNP での割引キャンペーンを利用する。と言っても、何もやっていないときだったので、これは無理でした。


そんなとき、新しい条件が追加されました。そう、 Rakuten UN-LIMIT です。もちろん、田舎に住んでいるので、楽天回線なんて縁もありませんが、それでも au の回線を 1 Mbps で使い放題というのは美味しいですよね。しかも、 300 万名対象で、 1 年間無料になる、ということ。 MNP で、楽天に乗り換えちゃいましょう。


プラン 3
au で iPhone SE に機種変し、 SIM ロック解除し、楽天に MNP をする。次のプラン 4 と比較してもこれがだいぶ安く済みそうだったのですが、問題が 1 つありまして・・・ au ショップで聞いたら、端末が取り寄せで、どれくらいかかるかも分からない、と。

プラン 4
もう仕方ないので SIM フリーの iPhone SE を購入し、ガラケーの番号を MNP して楽天の SIM を iPhone SE で使う。


そんなわけで、困ったときの Yodobashi さんで、 SIM フリー版を購入しました。お金が心配だったので、全額をポイントで支払いましたが。







今回も授業で出題した、週末課題 No.05 の解説。ユークリッドの互除法を使う問題ですが、本質をちゃんと理解しているのかを問う問題。





次の問に答えよ.
(1) $4403$ と $5291$ の最大公約数を求めよ.
(2) $n$ を自然数とする. $n^3+n^2+3$ と $n^2-1$ の最大公約数として考えられる数をすべて求めよ.
(3) $a$, $b$ を互いに素な整数とする. このとき, $\dfrac{4a+9b}{3a+7b}$ が既約分数であることを示せ.


(1) は普通にユークリッドの互除法を使う問題.
$5291 = 4403 \times 1 + 888$
$4403 = 888 \times 4 + 851$
$888 = 851 \times 1 + 37$
$851 = 37 \times 23$
より, 最大公約数は $37$.

特に必要ではないが, 週末課題 No.04 の解説でも書いた通り, 余りをマイナスまで含めて半分の範囲で抑える, 高速ユークリッドの互除法を使うこともできる.
$5291 = 4403 \times 1 + 888$
$4403 = 888 \times 5 - 37$
$888 = 37 \times 24$
より, 最大公約数は $37$.


(2) の前に, ユークリッドの互除法とは何をしているのかを復習する.

Theorem.1
任意の整数 $a$, $b$ に対し, $\gcd(a, b)=\gcd(b, b-a)$ が成り立つ.

(Proof)
$\gcd(a, b)=d_1$ とすると, 互いに素な整数 $a_1$, $b_1$ が存在し,
$a=a_1d_1$, $b=b_1d_1$
と表すことができる. これより,
$b-a = b_1d_1-a_1d_1 = d_1(b_1-a_1)$
が成り立つ. $b_1-a_1$ は整数なので, $\gcd(b, b-a)$ は $d_1$ の倍数である.

$\gcd(b, b-a)=d_2$ とすると, 互いに素な整数 $a_2$, $b_2$ が存在し,
$b=b_2d_2$, $b-a=a_2d_2$
と表すことができる. これより,
$a = b-(b-a) = b_2d_2-a_2d_2 = d_2(b_2-a_2)$
が成り立つ. $b_2-a_2$ は整数なので, $\gcd(a, b)$ は $d_2$ の倍数である.

以上より, $\gcd(a, b)$ と $\gcd(b, b-a)$ は互いに倍数になっているので, 等しい${}_{\square}$


この Theorem.1 から即座に得られるものとして, 次の Corollary がある.

Corollary.2
任意の整数 $a$, $b$ に対し, $a$ を $b$ で割ったときの商を $q$, 余りを $r$ ($0\le r<b$) とすると, $\gcd(a, b)=\gcd(b, r)$ が成り立つ.

(Proof)
定義より $\gcd(x, y)=\gcd(y, x)$, $\gcd(x, y)=\gcd(x, -y)$ であることは明らかであろう. これと Theorem.1 より,
$\gcd(x, y)=\gcd(y, x)=\gcd(x, x-y)=\gcd(x, y-x)$
が成り立つ. これを繰り返し用いることで,
$\gcd(a, b) = \gcd(b, a)$
$=\gcd(b, a-b)$
$=\gcd(b, a-2b)$
$=\cdots$
$=\gcd(b, a-bq)$
$=\gcd(b, r)$
より成り立つ${}_{\square}$


この Corollary.2 を繰り返し用いて,

$\gcd(5291, 4403) = \gcd(4403, 888) = \gcd(888, 851) = \gcd(851, 37)$
であり, $852$ は $37$ の倍数なので $\gcd(851, 37)=37$ であることが分かる. よって, $\gcd(5291, 4403)=37$ である.

というのが (1) の解答であり, このようにして最大公約数を求める algorithm が, ユークリッドの互除法である.


で, ようやく (2) の解説に.
$n^3+n^2+3 = (n^2-1)(n+1)+(n+4)$
$n^2-1 = (n+4)(n-4)+15$
であるので, 最大公約数は $15$... ではない.

前述の通り, Corollary.2 を用いることで, この計算で分かったことは
$\gcd(n^3+n^2+3, n^2-1) = \gcd(n+4, 15)$
である, ということ.
$n+4$ と $15$ の最大公約数, ということは, $15$ の約数なので, $1$, $3$, $5$, $15$ の $4$ つである... というのも, 答えは合っているが, 解答としては不十分.

ここまでの議論では, 必要条件を求めただけで, 十分条件は分かっていない.
必要条件・十分条件とか出てくると, もうわけが分からなくなる人も多いが,
この計算から分かったことは, 最大公約数は $15$ の約数である必要がある, ということ.

例えば, $\gcd(3n-1, 15)$ となった場合, この最大公約数はいくつか.
$15$ の約数である必要があるが, 前述の $4$ つすべてがなるかというと, そうではない.
$
\begin{array}{c|c|c}
n & 3n-1 & \gcd(3n-1, 15) \\
\hline
1 & 2 & 1 \\
2 & 5 & 5 \\
3 & 8 & 1 \\
4 & 11 & 1 \\
5 & 14 & 1
\end{array}
$
より, 最大公約数として取りうる値は $1$, $5$ である.

というように, 候補の値がすべて最大公約数になるかを確認する, 即ち十分であるかを確認する必要がある.

実際, $n=3$, $2$, $1$, $11$ のとき,
$\gcd(n+4, 15) = 1$, $3$, $5$, $15$
であるので, 最大公約数として考えられる数は $1$, $3$, $5$, $15$ である.

まあ, $n$ の係数が $1$ であることを指摘すれば, 具体的に考える必要もないのだが...


ちなみに, 数学 IA までしかやってないので整式の割り算が分からない, という場合でも,
Corollary.2 ではなく Theorem.1 を用いることで同様の結果を得ることができる.
$(n^3+n^2+3)-n(n^2-1)=n^2+n+3$
$\Longrightarrow \gcd(n^3+n^2+3, n^2-1) = \gcd(n^2-1, n^2+n+3)$
$(n^2+n+3)-(n^2-1)=n+4$
$\Longrightarrow \gcd(n^2+n+3, n^2-1) = \gcd(n^2-1, n+4)$
$(n^2-1)-n(n+4)=-4n-1$
$\Longrightarrow \gcd(n^2-1, n+4) = \gcd(n+4, -4n-1)$
$(-4n-1)+4(n+4)=15$
$\Longrightarrow \gcd(-4n-1, n+4) = \gcd(n+4, 15)$



(3) 「既約分数である $\iff$ 分子と分母の最大公約数が $1$」
であることが分かっているかどうかの問題でしょう.
あとは, (2) でも用いた内容になりますね.
今回は Corollary.2 というよりは Theorem.1 の方が分かりやすいかも知れません.

(Proof)
$\gcd(4a+9b, 3a+7b)=\gcd(3a+7b, a+2b)=\gcd(a+2b, b)=\gcd(b, a)$
であり, 仮定より
$\gcd(a, b)=1$
であるので $\gcd(4a+9b, 3a+7b)=1$, 即ち $\dfrac{4a+9b}{3a+7b}$ は既約分数である${}_{\square}$